ランボー 最後の戦場 (期間限定価格版) [Blu-ray]
誰もが製作前は失笑したスタローンの還暦直前のロッキー復活に続くまさかのランボー復活。が、製作されたロッキーファイナルも本作も大半の予想を裏切り、見事なスタローンのそれまでの映画人生の落とし前的傑作であった。
本作はストーリー的にはランボー2怒りの脱出とほぼ同じで舞台をベトナムからミャンマーに変えただけの感じだが、80年代の2.3作目にあったような軍隊100人でもランボー一人で楽勝だろうというスーパーマン的キャラは封印され、正直本作のランボーはあまり強くない。が、それが逆に妙なリアリティを生み、戦闘シーンの緊張感は凄まじいものがある。今回は傭兵と行動を共にしたり、最後まで上半身裸にならないなどそれまでのシリーズにはない要素も盛り込まれている。還暦前のスタローンも劇中ではどこから見てもあのランボーであり、衰えはまるで感じさせない。ラストのランボーのマシンガン連射によるミャンマー政府軍虐殺シーンはボルテージ最高潮である。
そして最後に1作目と同じ服装で故郷にランボーが帰ってくるシーンは思わずグっとくる場面だろう。遂にランボーシリーズも落とし前が付けられた感じである。監督脚本主演の3役でロッキーに続きランボーまで製作し、しかもどちらも傑作に仕上げた映画人としてのスタローンの凄さが堪能できる作品である。
本作はストーリー的にはランボー2怒りの脱出とほぼ同じで舞台をベトナムからミャンマーに変えただけの感じだが、80年代の2.3作目にあったような軍隊100人でもランボー一人で楽勝だろうというスーパーマン的キャラは封印され、正直本作のランボーはあまり強くない。が、それが逆に妙なリアリティを生み、戦闘シーンの緊張感は凄まじいものがある。今回は傭兵と行動を共にしたり、最後まで上半身裸にならないなどそれまでのシリーズにはない要素も盛り込まれている。還暦前のスタローンも劇中ではどこから見てもあのランボーであり、衰えはまるで感じさせない。ラストのランボーのマシンガン連射によるミャンマー政府軍虐殺シーンはボルテージ最高潮である。
そして最後に1作目と同じ服装で故郷にランボーが帰ってくるシーンは思わずグっとくる場面だろう。遂にランボーシリーズも落とし前が付けられた感じである。監督脚本主演の3役でロッキーに続きランボーまで製作し、しかもどちらも傑作に仕上げた映画人としてのスタローンの凄さが堪能できる作品である。
ランボー 最後の戦場 (Rambo)
ランボー最後の戦場のサウンドトラックは、このCDを購入したら他のランボーシリーズは不用と思われる程良いです。他のサウンドトラックも買いましたが、これ一枚あれば良いと思われます。シリーズのサントラをすべて購入しましたが、ランボー最後の戦場が一番の良いです。
ランボー 最後の戦場 [DVD]
「ランボー」シリーズに感動する日が来ようとは思ってもみなかった。
勧善懲悪の単純な映画に見えて実はそうではない。確かにミヤンマー軍は悪役で連中をやっつける事が山場にはなるのだが、「連中をやっつければスカッとする」とは程遠い作品である。しかしそれがゆえに感動的な作品に仕上がっているのが凄い。
9・11やイラク戦争を通じてアメリカ人は単純な世界観の是正を迫られており、その中でアメリカの正義を説くという大変困難な時代になった。「世界の混乱を放っておいてもいいのか」と言う声がある反面、「アメリカの若者の血がそのために流されてよいのか」という声がある。暴力を批判する側も戦地で「非暴力な手段で行動すれば」という反面、常に死の恐怖や、非暴力とは言え、戦地に行く事自体、戦争に参加する事だという矛盾が付きまとい、暴力も非暴力も限界をさらけ出しているのが現代ではないのか。そこに切り込んだのがオリバー・ストーンでもスピルバーグでもなく、スタローンである事が今の世界の困難さを象徴している。凄まじい虐殺に対して虐殺で応じなければならない現実。しかし虐殺は悪であると考えれば正義とはどうなるのか。そこから目をそむけない真摯な姿勢が素晴らしい。
勧善懲悪の単純な映画に見えて実はそうではない。確かにミヤンマー軍は悪役で連中をやっつける事が山場にはなるのだが、「連中をやっつければスカッとする」とは程遠い作品である。しかしそれがゆえに感動的な作品に仕上がっているのが凄い。
9・11やイラク戦争を通じてアメリカ人は単純な世界観の是正を迫られており、その中でアメリカの正義を説くという大変困難な時代になった。「世界の混乱を放っておいてもいいのか」と言う声がある反面、「アメリカの若者の血がそのために流されてよいのか」という声がある。暴力を批判する側も戦地で「非暴力な手段で行動すれば」という反面、常に死の恐怖や、非暴力とは言え、戦地に行く事自体、戦争に参加する事だという矛盾が付きまとい、暴力も非暴力も限界をさらけ出しているのが現代ではないのか。そこに切り込んだのがオリバー・ストーンでもスピルバーグでもなく、スタローンである事が今の世界の困難さを象徴している。凄まじい虐殺に対して虐殺で応じなければならない現実。しかし虐殺は悪であると考えれば正義とはどうなるのか。そこから目をそむけない真摯な姿勢が素晴らしい。
ランボー 最後の戦場 エクステンデッド・カット [Blu-ray]
スタローンがこの時代にランボーを蘇らせる意味とは何か? ただ単に本人がカムバックを果たそうとした、だけでは済まされない。この映画は前作から20年の時を経て作られた意味のある、まぎれもない傑作アクションである。
本編を観ればすぐに、どこまでも虐殺を描き、残酷な殺人描写が続くことにだれもが気づくと思う。それこそがこのシリーズがカムバックして描きたかったものである。人が人を殺すこと。もう20年前のように楽しいばかりでは描けないのだ。戦争を、殺人を真正面から描こうと思えば、1でも2でもぬるすぎるし、ましてや単なるアクション映画になり下がった3のようになどなれるはずもない。
それでいて、アクション映画としてもきわめて高いレベルの演出が為されている。無駄な場面が一切ない。だが、どれだけ敵を蹴散らそうともそこには問答無用のカタルシスなどもう生まれない。それこそが今作のテーマでもある。
実質90分に満たない内容でありながら尋常じゃない中身の濃さだが、あまりに無駄がなさすぎて逆にもっと観ていたくなるのが唯一の欠点だろう。
本編を観ればすぐに、どこまでも虐殺を描き、残酷な殺人描写が続くことにだれもが気づくと思う。それこそがこのシリーズがカムバックして描きたかったものである。人が人を殺すこと。もう20年前のように楽しいばかりでは描けないのだ。戦争を、殺人を真正面から描こうと思えば、1でも2でもぬるすぎるし、ましてや単なるアクション映画になり下がった3のようになどなれるはずもない。
それでいて、アクション映画としてもきわめて高いレベルの演出が為されている。無駄な場面が一切ない。だが、どれだけ敵を蹴散らそうともそこには問答無用のカタルシスなどもう生まれない。それこそが今作のテーマでもある。
実質90分に満たない内容でありながら尋常じゃない中身の濃さだが、あまりに無駄がなさすぎて逆にもっと観ていたくなるのが唯一の欠点だろう。
ランボー 最後の戦場 (ハヤカワ文庫NV)
私はこの小説を、映画公開前に購入し、読みました。
一作の小説として読んでも面白いですし、映画を観る前に読んで、前知識をつけておくのもいいと思います。
ジョン・ランボーの力強さがストレートに伝わってくる詳しくもシンプルな文章、虐殺シーンの生々しい描写、そしてラストの戦闘シーンの壮絶に入り乱れる戦場のようなシーンの描写がリアルで素晴らしい。
何にしても非常に読みやすいので、この手の小説が苦手な人も普通に読むことが出来ると思いますし、「映画を観る前に内容をちょっとチェック…」といった目的の方も、気軽に手に取ることが出来ると思います。
そして時折映画のシーンショット画像が入っているので、ちょっと難しい文章のページも、写真で場面を想像すれば大丈夫。
何にせよ、ランボーファンはもちろん必読ですよ。映画を観る前でも観た後でもいいですから、是非書店に立ち寄って手に取ってみてください。ランボーファンでない人も是非。
一作の小説として読んでも面白いですし、映画を観る前に読んで、前知識をつけておくのもいいと思います。
ジョン・ランボーの力強さがストレートに伝わってくる詳しくもシンプルな文章、虐殺シーンの生々しい描写、そしてラストの戦闘シーンの壮絶に入り乱れる戦場のようなシーンの描写がリアルで素晴らしい。
何にしても非常に読みやすいので、この手の小説が苦手な人も普通に読むことが出来ると思いますし、「映画を観る前に内容をちょっとチェック…」といった目的の方も、気軽に手に取ることが出来ると思います。
そして時折映画のシーンショット画像が入っているので、ちょっと難しい文章のページも、写真で場面を想像すれば大丈夫。
何にせよ、ランボーファンはもちろん必読ですよ。映画を観る前でも観た後でもいいですから、是非書店に立ち寄って手に取ってみてください。ランボーファンでない人も是非。