ライフ・イズ・ビューティフル【字幕版】 [VHS]
近年、とりわけここ数日、実の親が子供を虐待死させるようなニュースを耳にします。
国会では子育てに関わる問題を、主に経済的・行政的な面での制度改革に取り組み、
いかに環境を整えるかという論点で連日議論されています。
しかし、子育て・家族・生活・そして最も難解であり単純でもあろう愛情…。それらは
決して物質的なものでもなく、他者との競争の結果勝ち取るものでもないということを、
この作品は教えてくれるようです。
私は昨今の教育現場に於いて、教師が、親が、子供を叱れない、叱るべきでないという
風潮に疑問を抱いていました。教師や親の威厳を保つべきだという意見には、ある意味
賛成でした。
しかしこの作品は教えてくれます。“威厳”とは決して、力関係でのみ生ずるものでは
ないということを。成長したジョズエは、父にこの上ない“威厳”を感じ、尊敬し、
誰よりも誇りに思うことでしょう。
前半のほのぼのコメディーとは一転して、非常に重く暗い歴史背景を伴った後半ですが、
この作品の素晴らしさは、その残酷で非情な歴史を見世物的に過激な描写をすることなく
巧みに観る者の想像にゆだね、しかしながらそんな中にもユーモアをも散りばめ涙と笑いの
波状攻撃をしかけ、感情の奥深くに鋭く刻み付けてくる演出にあります。
ラストは完全なハッピーエンドとはいきませんが、だからこそ一生ものとして手元に
置いておきたいと思わせるほどの説得力があるのだと思います。
日々の生活に追われ、心が疲れている人…。「現実」に囚われるあまり、結婚や恋愛に
臆病、あるいは消極的になっている人…。「子育て」が大変なもの、苦しいものだと、
リスクばかりに気を取られ、それを補ってあまりある「子育て」の楽しさ、子供のいる
生活の幸福感に気付けずにいる人…。色んな人に観て貰いたい作品であり、できれば
手元に置いて、心がカゼをひいた時のおくすりにされてはいかがでしょうか。
国会では子育てに関わる問題を、主に経済的・行政的な面での制度改革に取り組み、
いかに環境を整えるかという論点で連日議論されています。
しかし、子育て・家族・生活・そして最も難解であり単純でもあろう愛情…。それらは
決して物質的なものでもなく、他者との競争の結果勝ち取るものでもないということを、
この作品は教えてくれるようです。
私は昨今の教育現場に於いて、教師が、親が、子供を叱れない、叱るべきでないという
風潮に疑問を抱いていました。教師や親の威厳を保つべきだという意見には、ある意味
賛成でした。
しかしこの作品は教えてくれます。“威厳”とは決して、力関係でのみ生ずるものでは
ないということを。成長したジョズエは、父にこの上ない“威厳”を感じ、尊敬し、
誰よりも誇りに思うことでしょう。
前半のほのぼのコメディーとは一転して、非常に重く暗い歴史背景を伴った後半ですが、
この作品の素晴らしさは、その残酷で非情な歴史を見世物的に過激な描写をすることなく
巧みに観る者の想像にゆだね、しかしながらそんな中にもユーモアをも散りばめ涙と笑いの
波状攻撃をしかけ、感情の奥深くに鋭く刻み付けてくる演出にあります。
ラストは完全なハッピーエンドとはいきませんが、だからこそ一生ものとして手元に
置いておきたいと思わせるほどの説得力があるのだと思います。
日々の生活に追われ、心が疲れている人…。「現実」に囚われるあまり、結婚や恋愛に
臆病、あるいは消極的になっている人…。「子育て」が大変なもの、苦しいものだと、
リスクばかりに気を取られ、それを補ってあまりある「子育て」の楽しさ、子供のいる
生活の幸福感に気付けずにいる人…。色んな人に観て貰いたい作品であり、できれば
手元に置いて、心がカゼをひいた時のおくすりにされてはいかがでしょうか。
ライフ・イズ・ビューティフル [DVD]
何度も観た映画なのに、やっぱり泣いてしまった。ストーリは少し強引で、エンディングは??の事もありますが、逆境や困難をユーモアをもって乗り越えようとする主人公。それを受け入れ一緒に生きようとする相方。そんな両親を信じ愛される子の姿に、感動を覚えます。
オリジナル・サウンドトラック ライフ・イズ・ビューティフル
99年度のアカデミー賞3部門を授賞した作品。ニコラ・ピオヴァーニの作曲であるが作曲賞も受賞しただけあって本サウンドトラックは優れている。
ニコラの手掛けた作品は日本での知名度は高くはないが「グッドモーニング・バビロン!」など数多くの映画音楽を手掛けている。
本作は映画のテーマを非常に理解した「優しさ」に溢れたBGM集になっている。
実は映画本編の方はかなり好きではないのだが、サウンドトラックの方に惹かれて本品を購入した。心に残る度合いは「栄光への脱出」ぶりではないだろうか???
今まで数多くのサウンドトラックを聴いてきたが心に残るベスト10に入るかもしれない。
生涯でこの旋律に出会えたことを嬉しく思う。
映画を未見の方へもお薦め!優しい気持ちになれます。
ニコラの手掛けた作品は日本での知名度は高くはないが「グッドモーニング・バビロン!」など数多くの映画音楽を手掛けている。
本作は映画のテーマを非常に理解した「優しさ」に溢れたBGM集になっている。
実は映画本編の方はかなり好きではないのだが、サウンドトラックの方に惹かれて本品を購入した。心に残る度合いは「栄光への脱出」ぶりではないだろうか???
今まで数多くのサウンドトラックを聴いてきたが心に残るベスト10に入るかもしれない。
生涯でこの旋律に出会えたことを嬉しく思う。
映画を未見の方へもお薦め!優しい気持ちになれます。
ライフ・イズ・ビューティフル【字幕ワイド版】 [VHS]
もちろん嘘はいけませんが「嘘も方便」というように、<嘘>にも良いものと悪いものがあります。
他者を傷つけ害したり、自己保身のための嘘はいけませんが、
他者を楽しく笑わせたり、相手を導いて幸せにする嘘は<ユーモア>と呼べます。
そして、この映画のなかで父親が子供を救うためについた嘘は、明らかに後者でした。
いくつか予定調和であざといシーンもありますが、こんな陽気な人なら奇跡だって起こるかも?と思わせます。
主役で監督のロベルト・ベニーニは、現代のチャップリンですね。ユーモアはもちろんのこと、辛辣な風刺あり涙ありで、本物のコメディ俳優兼アーチストです。
笑いというのは難しいもので、よほどの知性がなければ、下手するとすぐ悪に転じるものですが、ベニーニは善でありながらも笑わせてくれます。
日本のお笑い芸人たちは、彼やチャップリンから愛のあるユーモアを見習うべきだと思います。
他者を傷つけ害したり、自己保身のための嘘はいけませんが、
他者を楽しく笑わせたり、相手を導いて幸せにする嘘は<ユーモア>と呼べます。
そして、この映画のなかで父親が子供を救うためについた嘘は、明らかに後者でした。
いくつか予定調和であざといシーンもありますが、こんな陽気な人なら奇跡だって起こるかも?と思わせます。
主役で監督のロベルト・ベニーニは、現代のチャップリンですね。ユーモアはもちろんのこと、辛辣な風刺あり涙ありで、本物のコメディ俳優兼アーチストです。
笑いというのは難しいもので、よほどの知性がなければ、下手するとすぐ悪に転じるものですが、ベニーニは善でありながらも笑わせてくれます。
日本のお笑い芸人たちは、彼やチャップリンから愛のあるユーモアを見習うべきだと思います。