時間のたった血で汚れたズボンも綺麗になりました。
もちろん泥汚れも綺麗になります。野球一緒にしているお友達ママにも一本おすそ分けしました。

刑務所は、一般的にはなじみの薄い公的機関です。当然、中での生活は、わからない点が多々あります。
本書は、刑務所全体を把握するうえで大変参考になりました。

特に、現代は囚人として、過度な肉体労働を強制すりことでなく、矯正によりより社会に役立つ人間作りを目指していく点においては、大きな差があることがわかりました。

罪を犯したことは、時には一生かけて償わければなりません。罪を償う心に矯正していく刑務官のみなさんのご苦労を感じずにはいません。

　到着してまず行われるのが、領置調べである。

　ここでは私物を所内規則で領置される物と、持ち込める物を区別される。拘置所では所持可能だった物でも、領置される物が数多くある。

　その後、新入検査が始まる。

　新入検査とは刑務官を前に、着用している衣服をすべて脱ぎ、身体検査を受けることをいう。 〜中略〜 受刑者によって新入検査も入念に行われる。

　この時に称呼番号という数字を各自割り当てられ、この番号は出所を迎えるまで刑務所内での呼び名となるのである。

私はこの作品を映画館で見ました。
評判のわりに　その日はガラガラで。
でも、そのおかげで　みんな声をあげて大笑い。
物語が始まってすぐにもう笑えます。
どう考えても　どーでもいいことに「いいおとな」が必死ですから。
”中”は、「そりゃないだろ？」の山盛り。
人間の突発的生理現象より規則が優先されるわけです。
　集団生活ですからね、確かに。
　それぞれ　犯罪に手を染めてしまった人たちですし。
・・でもねぇ。
少し引いた視線で　軽々と日常を描いていくわけですが、
山崎努さんの　独言は「うまいっ」の一言です。
しかし　佃煮系のおかずが多すぎないか？
糖分も取りすぎにならないか？
この映画を見てから、お菓子の「アルフォート」を見かけると
笑ってしま!います。

この手の「ホントの話」と言う副題に、「ホントの話」があったためしは無いが、本書もそう。

勿論、ここに書かれている内容は「ホントの話」なんだろうけど、堀の外に出たからと言って、堀の中全ての話しを出来る訳では無いのだろう。
堀江氏ならではの、歯に衣着せぬ「ホントの話」を期待しただけに、肩透かしをくらった気分だ。例えば、老人や障害のある受刑者のシモの世話など、「堀の外」の人間ももっと知るべき内容は沢山書かれているが、本書にも名前が出ている元国会議員の書いた堀の中の本でもその辺りの内容が書かれており、堀江氏ならでは（じゃあ堀江氏ならではって何なの？と問われると困るが）の内容では無く、イチ受刑者の堀の中の記録というだけの内容。

収監前、贅沢三昧の生活を送っていた堀江氏が、堀の中で安っぽい菓子に感動したり、苦手だった納豆が食えるようになったのは、堀江氏ならではの話しだと思うが、出所後にドンペリだ、高級寿司店などでの出所祝いだのの話しはあっても、そういった苦手だったものへの出所後の対応（納豆は出所後も日常的に食べているのか、など）などが有れば（勿論、堀の中を思い出すので、納豆は金輪際食べないというの有り）、堀江氏にも親近感が沸くが、結局せっかく落ちた体重も戻っているようだし、「結局・・・・」と言う感想しか無い。
本人も「おわりに」に書いてある様に、半年で早くも受刑期間の事を忘れているようなので、堀江氏が本書で指摘している様に、堀江氏自身も刑務所に入ったからと言って反省する訳では無かったんだね、と言う事がわかった。