もやしもん 7―TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC) |
農学マンガ第7巻目。
ようやくオリゼー君たちが大活躍します。 三国鼎立、完全に諸葛亮孔明ですね。 赤壁の前もしくは出師の表をイメージでしょうか? 日本の醸造食品のオンパレードです。 日本酒・味噌・醤油・酢・みりんなど、現在の日本の食生活にとっては なくてはならない発酵食品ばかりです。 味噌と醤油についてはかなり伝統的な製法について紹介していました。 味噌は味噌玉から、醤油は板蓋製麹と昔ながらの製法。 これはこれで非常に勉強になりました。 身近にあっていつも口にしているものばかりですが、 意外と原材料や作り方は知らないものが多い調味料。 主婦の人などに読んでもらいたいと思います。 本編のほうはあまり進展がなかった本巻。 蛍も普通の男の子に戻ってきたところでこの巻は終わりました。 これから先どのようにストーリーが動いてくるか楽しみです。 もうひとつの楽しみは美里と遥です。 やっぱりあの二人がくっつくのには無理があるかな?と思いつつ、 まんざらでもなさそうな描写がまた作者の巧いところです。 おまけマンガについていたみりんの作り方に古式みりんの話が出ていました。 調べてみるとエキス分が40%近くもあるみりん。 今度飲んでみたいと思います。 |
もやしもん―TALES OF AGRICULTURE (1) (イブニングKC (106)) |
面白いことは面白いんですが今ひとつパッとしない感じです。
キャンパスの描写や、作中の大学生活はのんびりしてていいなぁと思えるんですけど ストーリー的には特に動きがないというか何がやりたいのか分からないというか 菌が見えるという設定なかなか斬新だと思いましたけど、あまりストーリーに影響ないですし はたして作者はこの設定をあえて生かしてないのかそれとも生かしきれてないのか この先化ける可能性のある漫画だとは思います。 ただ、過度にシリアスな方向はおそらく大多数の読者が望んでないことだと思うので その辺の匙加減が難しくなりそうですね。 やはり薀蓄の割合が多すぎる気がします。過剰な説明はテンポの悪化につながりますし なにより薀蓄を知りたくて漫画を読んでるという人がどれだけいるのやら |
もやしもん 6―TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC) |
フランスワイン編であり、長谷川サンの婚約バタバタドキドキ旅行である今巻ですが読めば読むほど味わい深い。 ワインや長谷川サンについては皆さんがいろいろ感想見どころをまとめられてるので、わたしは別の視点で。 主な舞台はフランスはブルゴーニュのあるワイン蔵一家。 そこには、跡継ぎとなることに反発を覚えつつ、家業に愛着を持つゴスロリフランス娘がいます。 父と微妙な距離感を保っていた彼女の、一歩踏み出したやりとり。 そこに、「価値」を高めるという価値観を超え、 新たな「価値観」を生み出す人の強さを見ました。 その価値観への挑戦は、 6巻だけでなく 菌といういまだ数割しか解明されてない広大な未開の世界で奮闘する農大を描いた「もやしもん」の すべてに通じる、 未来へのヒントなんだと思う。 そう思うと泣けてしょうがない。 |