娯楽映画黄金期を味わえる3作品です。
出演者によるオーディオ・コメンタリーも魅力的!!
クレージー黄金作戦
東宝創立35周年記念製作の超大作。クレイジーシリーズの中でも一番のスケールです!
ラスベガス大通りでの豪華ミュージカル・シーンは有名なのでご存知の方もいらっしゃるはず。
クレージー
メキシコ大作戦
クレージーキャッツのメンバーが
ピラミッドで秘宝を探す場面は「インディー・ジョーンズ?」といった感じです。
お約束的な
ピラミッド内部(迷路やミイラ、落とし穴等など)なども見所ですよ(笑)
香港クレイジー作戦
中国企業から立ち退きを迫られた横丁の面々が
香港の一等地で商売を始めてしまうドタバタコメディー。
無責任シリーズ並の植木等さんの口八丁手八丁の口上が聞けます!!
1968年12月10日に、大胆にも府中刑務所の塀の下にて「タイミングにC調に無責任」で某家電メーカーの冬の
ボーナス・三億円を強奪した男。だが、この完全犯罪を世界征服を企む悪の秘密結社に一部始終を盗撮されていた!
犯人の男は6人の男と1人の女と共に、銀行の地下
金庫でアクビをしている金塊の山に迫るが・・・?
『クレージー作戦』シリーズの末期の一本にして、特撮アクションの『大冒険』と犯罪アクションものの『クレージー大作戦』&『クレージーの怪盗ジバコ』を合体させたもの。
先の3作に参加した田波靖男氏が、脚本とプロデューサーを兼任。
『大冒険』と『 大作戦』を撮った古澤憲吾監督が演出を担当し、古澤監督の『青島要塞爆撃命令』と『大冒険』で円谷英二特技監督に師事しかつては『社長』シリーズの松林宗恵監督に師事し坪島 孝監督と同様にアメリカ喜劇好きだった中野昭慶特技監督{当時は「特殊技術・監督」}が公式デビュー作として参加した。
作風もパワフルで、カーチェイスも『西部警察』ばりで迫力たっぷり。また出演者も、原点回帰色が強く過去の作品を知っていればニンマリものの楽屋オチも多い(特に小川安三氏の役名に注意!)。
特撮は合成等も必要最小限だが、ミニチュアワークもリアルで本編(とギャグ)をフォローしている。
冒頭とラストシーンの松岡きっこ氏が出たシーンが関する映像は、「明るく楽しい みんなの東宝」の世界を否定したものである。一部がボツった『海の若大将』と同様に、互いにソリが合わなかった田波氏と古澤監督の一致した解答なのかもしれない。
またこの映画は、不謹慎な「三億円事件」ものの原点である。映画・TV等で田宮二郎氏・ビートたけし氏・
宮崎あおい氏等が演じた「犯人」を、植木 等氏がはじめて演じたのだ。その点でも、歴史的意義が大きい。
『だまされて貰います』で終わる、『クレージー作戦』シリーズ・末期の「白鳥の歌」。
さぁ!最後の大暴れだ!!ブワーッと
富士山に花火をあげようぜ!!(おいおい・・・)