なつかしきサイレント時代の「キング・オヴ・キングス」。終戦後のジェフリー・ハンター主演のリメイク版も良かったですが、やはり1920年代の無声映画、セシル・B・デミル監督のこの傑作は見逃せません。キリスト役の俳優がゲイだということで物議を醸した経緯もあるといういわく付きの大作でもあります。活動映画が好きな人なら皆さん御存知ですよネ。
1807年アイラウの戦いで
ロシア・プロイセン連合軍に辛勝した
ナポレオンはニエメン川筏上で
ロシアのアレクサンドル1世と同盟会見しティルジット条約を結んだ。その後、
スペイン戦役の諸将の敗退を契機に
ナポレオンは凋落の道程を辿る。1812年
ロシア遠征での大敗による失墜を挽回しようとするが1814年フォンテーヌブロー宮殿で退位を宣言しエルバ島に流される。さらなる孤島への移送の報を受けた
ナポレオンは帰国を果たすが、1815年ワーテルローの敗戦で英雄の命運は尽き百日天下の幕は下りた。
ナポレオンの半生を政略・戦術面を主軸に描いた秀作。史実考証された戦闘シーンは迫力大。無駄を省いた構成と流れるようなストーリー展開は惹きこまれる。
ナポレオンがエルバ島から本国に!復帰するさいに、政府軍が帰順するシーンには真の奇跡を目撃できる。民衆の熱狂的支持をきちんと描写しているところも心地よい。