本を開き、初めにペリカンの大群に圧倒されながらハゲワシやキリンなどが続きます。
そして見ていてドキドキしてくるほどの象の迫力。
ヌーの群れの川渡りは、まさに現地にいる空気感で
一頭一頭の決死の思いが伝わってくるようです。これは本当に素晴らしい!
映像で見るよりはるかに感動します。
サバンナの空気やにおいがそのまま伝わってくる写真集でどんどん惹きこまれます。
それでいて、どの動物たちからも温かみを感じるのがとても不思議でした。
単なる弱肉強食の世界ではなく、何か人に通じるような、ぬくもりを感じる写真が多いのです。
虹が差し込む写真も多く本当にきれいです。キリンに虹がかかっているシーンが大好きです。
草食動物が好きなので、もっとページ数があったらうれしかったです。
ライオン、
チーター、ヒョウのページが結構多かったので、著者がきっと好きなんだな〜と思いました。
動物の種類はそんなに多くないので、数を見たい方には少し物足りないかもれませんが、サバンナで生きる彼らの強さや温かさを「感じたい」方にはおすすめです。
表紙の写真のようなぬくもりです。
でも、それだけではなく、もちろん
獲物を捕らえ食べる場面や子供を狙われる野生動物の現実など、しっかりとらえており、厳しさや緊張感がきちんとあります。
きれいな場面ばかりじゃありません。それがとても良いバランスでした。
私は、わざとらし過ぎる動物写真が苦手なので、とっても気に入りました。
動物たちの日常をそのまま見たい方に。
もっともっと、見たい気持ちになります。
巻末には撮影日記や、作品解説などの読み物もあり
さらに140種類以上の動物図鑑(といっても写真と名前だけです)のカラー写真もあり、本編以外にも楽しめました。