解説に「佐渡&シエナの魅力はライブにあり!」とかかれて、まずこれで、イチコロです。
「今回のディスクは「ライブ音源」である。
当然ながらいっぱつ録りであり、
セッション録音のような編集はきかない。」
コンサート会場の特別席で,聴いているようです!
最初から最後の曲まで鳥肌がとれません!!!いつものCDより凄いです。
コーカサス地方――と言われて、ここだと言える人は少ないかもしれないが、
チェチェンの名前は知っている人は多いと思う。
8月12日にグルジア共和国から独立を宣言した南オセチアもコーカサスだ。
この地方はアジアとヨーロッパの分岐点でもあり古くから宗教や文明が複雑に入り組んできた。
カスピ海の石油、天然ガスなどを巡る利権などもあり、バルカン半島とは別の意味で「火薬庫」でもあった。
私はチェチェン紛争に関する本を何冊か読むまで、コーカサスのことはあまり知らなかったのだが、
本書は
コンパクトに、コーカサスにおける民族紛争の歴史と実情がまとめられている。
民族紛争という重くて深いものを新書1冊にすることには無理はあるのは、著者も承知なのだろう。
そのためか、本書は「概観」といったほうがいいが、それでも非常に優れたものになっていると思う。
チェチェン紛争、
ロシアの闇の部分などを「深く」知るには物足りないともいえるが、
ざっくりとしかし的確に全体が把握できるという点では、良書である。
揚げ足を取ると「表面的」とも言えなくはない。しかし、決して薄っぺらい内容ではない。
新書220ページ。十分に読む価値はあるだろう。