この作品は次はどうなるのかと毎回ドキドキします。現代の日本を舞台に、主人公たちと一緒に冒険しているような気分になり、自分もこんな風に現代の日本を舞台に、冒険をしてみたいと思わさせられます。次々となぞが現れるストーリー展開もいいですし、話の進み方にスピード感があって見てて飽きません。私の大好きなドラマです。
パワーストーンにまつわる非現実的なストーリー。
人間の中にある悪意を刺激する「紫の石」が広まって、
それを良しとして地球を混沌に陥れようとする悪の一派と、
その邪悪な石の影響を受けない運命・遺伝子を持って生まれた主人公カップルとの戦い。
ドラマの本質としては、
力によって敵を叩き潰すか、あえて何も起こさず平和的な解決を望むか、
その選択をテーマにした内容だと思います。
今までの多くのヒーローの物語がとる選択は前者。(力で戦って敵を殲滅する)
いっぽうこのドラマはそれに対するアンチテーゼのようで、
結局バイオレンスは繰り返されてまた連鎖していく、
だから「怒りではなんの解決にもならない」と、
そういう平和主義を主張したかったんだと思います。
本当に理解するのは難しいドラマであるのは言えてて、
私が感じるポイントとしては二つ。
「クローン技術」のことと、「紫の石は時間をタイムワープできる能力を持つ」こと。
この二つをうまく消化できないと、ドラマの中盤くらいから理解不能になります。
でもそこの説明がまったく足りない。これは完全に制作サイドの失敗。
だから多くの人が脱落していって、結果は視聴率5%。
これは作者の飯田譲治と、主演の
大沢たかおも、
後の著書「アナザへヴン2」のあとがきで認めてます。
脚本に色々な要素を詰め込みすぎて、
内容が十分に伝わらずにドラマから脱落した人も多かったと。
大沢にいたっては、自分でも脚本の内容が理解不能なまま演技を終えて、
周りから「あのラストってどんな意味だったの?」等さんざん聞かれたのですが、
主演の自分でも「わからない」としか答えられないそうです。
主演がこれではどうしようもない… そりゃ視聴者がもっと理解不能でも当然。
SFチックな摩訶不思議ストーリーは魅力があるんだけど、
謎だけ次々と大風呂敷に広げて、そのフォロー不足で終了。
当時は時間に追われて脚本にかけられる時間が無かったそうです…
正直、お薦めできるドラマじゃないです。実際に見てみればわかると思います。
でも映像と音楽の使い方がオシャレで、高いセンスを感じるから星3つ。