この本は、旅客機好き、特にヲタクにも満足できる解説本です。
最新の飛行機製造技術が、どのような発展を遂げ事故防止やパイロットの負担軽減に向け、どのような対策が行われているか、細部まで分かる内容になっています。
そのため、初心者の方が読まれてもちょっと??な部分は出てくると思いますが、中・上級者の皆さんには読み応え十分な内容です。
ボーイング社とエアバス社の、旅客機製造に対する思想の違いも、かなり鮮明に描かれていると感じました。
ひとつだけ残念な事は、
ボーイング787の仕様詳細が発表になる前に執筆されている関係で、“予想値”が各所に書かれているところです。
しかし、そこは筆者の長年にわたる経験と取材により、ほとんど“リアルな数値”でしたが、あと半年執筆を遅らせれば“予想値”の部分はなかったと思います。