ビョークの世界
Bjorkの本を初めて買ったのですが、大変満足しています。彼女の誕生から、シュガーキューブス時代、そして現在のソロに至るまで、4thアルバムverspertineまでの楽曲、未収録曲、バンド時代の楽曲のほぼ全ての解説が付いていて、大変興味深く、これを読んだ後またアルバムを聞きたくなること請け合い!
写真も豊富で、すべてのページがカラーなので読みやすく、どっぷりと彼女の世界に引き込まれていきます。日本のファンにはなかなか伝わりにくい当時の彼女の周りの状況とか、レコーディング風景、当時誰と付き合っていて、どのような評価を受けたのかが詳細に描かれています。彼女の世界をもっと知りたいと考えている方にはお勧めです。またアルバムがリリースされたらこのような本を出版してほしいと思います。
メダラ
音楽を聴きたくない時でも聴けます。
ジャケットも素晴らしくて、曲に合ってます。
真っ暗な部屋か、夜に外で聴いてみてください。
声が感覚の先に触れて、
一本一本の神経の先が枝分かれしていくようです。
身震いします。
バイオフィリア
7月末頃でしたでしょうか、渋谷陽一氏がパーソナリティを務めるFM番組で「クリスタライン」という先行シングルを紹介したのは。久々に聴く衝撃的な音楽に魂消たことと言ったらありませんでした。過飽和溶液とか過冷却水というものがあって、ほんの僅かな刺激(たとえば振動とか微小な欠片が落ちるとか)によって、それらは液体から固体へと一瞬にして相変化を起こします。ガムランっぽい楽器を伴奏に歌われるシンプルな展開からアーメン・ブレイク(後で知った)を一部サンプリングした、銃で撃たれるような性急なリズムや電子音の嵐降るコーダにそんな化学変化のビジョンがはっきりと見えたような気がしたのです。歌詞を読むと必ずしもそうではなかったようですが。
曲目からもわかる通り、ビョークは自然科学のことを音楽を通して表現しようとしたのだそうです。しかし、非常に呪術的な空気感もあって、60年代後半にニコが発表したThe Marble Indexという作品と似た雰囲気を感じました。ニコの歌にキング・クリムゾンやらピンクフロイドやらのエキスがブレンドされたような、大衆に媚びない、全く妥協のない非商業的な音楽...何か一言で表すことが自分として出来るなら現代音楽によるアニミズム表現と言ったところでしょうか。とにかく久々に聴く刺激的な音楽であります。
ビョークが行く
いままでbjorkに関して書いてある文章にはどこか,オーバーなところがあったり,bjorkへの人間としての敬意がなかったりあまり「良い!」とすすめられる本,文章はなかった。
でもこの本はbjorkへの敬意,bjorkが書かれて不快になることがないようにという配慮がとても感じられるのでbjorkファンの私は不愉快にならずに気持ちよく読む事ができた。bjorkへインタビューしたときの著者の感じた印象がオーバーにならず自然に書かれている。妖精のようだとか人間離れしている,変人であるそういう書き方がされていないところに共感がもてるし,この著者(女性)の暖かい人柄を感じる事ができる。
bjorkについて正確に知りたいというbjork初心者にもbjorkファン歴が長いというかたにもお薦めできる。
お値段もお手ごろでbjork好きのお友達へのプレゼントにも最適だと思う。ミュージシャンについて書かかれた書物であまり良質といえるものはあまり見当たらないがこの本はとてもよく書けていると思う。
でも,bjorkの写真が見たいという人にはお薦めできない,表紙のbjorkの写真はすごくいいのだけれどこれは写真集ではないので御注意!
でも,bjorkファンの私の勝手な意見だが本としては5つ星です。