さや侍 [DVD]
最初は松本式ギャグ連発の作品なのかと思っていましたが…
結果的にギャグがどうとかではない映画だと感じました。
今回の映画での笑いの要素は根本的なメッセージを包むオブラートのような役割だと。
細かな笑いの哲学、日本人が昔持っていた誇り、親子の絆だったたりと物語のバラエティー性も豊富で非常に楽しめましたし、なんでしょう…見た後に『綺麗な映画だったな』と感じる作品です。
板尾日記6
愛する娘を幼くして失いながらも悲しみを乗り越えようと精力的に舞台やテレビ・映画に挑み続ける彼の姿勢は、現在、未曽有の大地震に襲われ茫然自失の私に、大きな勇気を与えてくれる一冊になっています。
笑いは偉大だ
皆さん、こういう時こそ笑顔を忘れずに
『電人ザボーガー』スタンダードエディション [Blu-ray]
まずはキャストから期待できます!
監督がAV業界からの昇り竜・・井口昇さん
主人公の大門青年・・古原靖久さん
主人公の大門熟年・・板尾創路さん【天才!】
シグマの首領、悪之宮博士・・柄本明さん
大門の父で、ザボーガーを作った科学者・・竹中直人さん
新田警部役・・渡辺裕之さん
テレビシリーズを見ておいた方がよりたのしめるけど、見てなくても大丈夫!(私は見てません!)
内容は青年と熟年の2部構成で出来ているのですが、何と言いましょうか。。最高に楽しいです!
第1部では、テレビシリーズでの名場面をぎゅっと凝縮して、ひとつのエピソードにまとめた感じの構成になっているんですが、テレビシリーズを知らなくても分かるようになってます!
CG技術も気を配っていて、ザボーガーの変形シーンがワンカットで見られることに感涙しつつも、大門青年はミスボーグと恋に落ち、正義を取るか、はたまた愛を取るかの状態になっていて、それを見かねたザボーガーが、大門を目覚めさせるためにある行動を起こす……というところまでが、第1部です。(詳細は見てのお楽しみ!)
第2部は、それから25年後が舞台となります。
秘密警察のライセンスを失って、何もないまま歳をとった熟年の大門(板尾先生登場!)が、総理大臣の運転手となってどちらかというと残念な人生を送っているんですが、落ちぶれた大門の前にあらわれたΣからの新しい刺客が・・。
そして何故かザボーガーもΣの手先となっていたりして板尾ワールド全開な感じが2部です!
個人的にこのキャスティングがたまらない!
板尾先生の“あらゆる好青年は歳をとるとこんな感じになるだろう”と思わせる顔つきが、驚くほどこのシナリオにはまっている気がします!
さや侍 [Blu-ray]
野見隆明という素人のおっさんを主役にした本作。
彼の特徴は与えられた課題にただ一生懸命真面目に挑むだけ。
今回の映画は切腹をテーマに始まり、野見さんが胸ポケットに入れている
既に解約された形だけで持つ携帯電話を見て、
さやだけを最後のプライドとして持つ侍という着想を得たそうだ。
野見さんの姿はバラエティ番組でDVD化もされている
働くおっさん人形 [DVD]や働くおっさん劇場 [DVD]で見られ、
当時その番組では確かにひっくり返るほどの面白さが爆発していたが、
そこからこの特徴だけで映画を撮ると知った時、
さすがに正気の沙汰とは到底思えなかった。
無断で脱藩した罪で捕まり、切腹を言い渡されたさや侍の野見勘十郎が三十日かけて
まったく笑わなくなってしまった若君を笑わせる「三十日の業」に挑み、
見事、無罪放免を勝ち取ろうという物語。
一日一芸で三十日なのだが、要はテレビでよく見る罰ゲームのオンパレード。
ここが本映画の笑いどころとなっている。
テレビで見た時は面白かったが新鮮味に欠け、
個人差もあるだろうがくすぐり笑いの連続と言ってもいい。
一作目の大日本人の頃からだが、テレビ臭い笑いは抜けないのかも知れない。
そしてリアリティーとか映画的という点で疑問が残る。
野見勘十郎はいろいろなアイディアで若君を笑わせようとするが、
中には大掛かりな仕掛けもあり、それを誰が短期間で用意したのか?
という説明は一切ない。また、途中から見物人を入れて行われるのだが、
やたらと好意的な観客にはうそ臭さしかない。
そして業は後半へと向かい、ある所で感動的な音楽が流れる。
映画館で観る前に泣けると事前に耳にしてしまっていたので、音楽が流れてきた時に
「いやいやいや、無理無理。これじゃ泣けないよ」と思ってからの号泣。
しかも、終わるまでに二度泣いてしまった。
監督もインタビューで答えているが、これは松本人志流のおとぎ話のようなものであり、
彼のセンスでしか映像化出来なかったとしか思えない、
他では観たことがないオリジナリティの塊のような作品になっている。
子役の野田聖亜が引っ張ってはいるものの、素人の野見さんが本名の隆明でなく、
ほとんど無口にしろ、ちゃんとさや侍、野見勘十郎に見えたのも
どうやって演技指導したんだ?というくらい見てられた。
りょうとROLLYと腹筋善之介はあまりオイシイ役どころには見えなかったが、
伊武雅刀の「切腹を申し付ける」の声や國村隼の飄々とした殿様など、
目立ちはしないが効果的な存在感を示していたのではないだろうか。
竹原ピストルという新しい才能を知れたのもこの映画を見て良かったことの一つ。
未見の人は肩肘張らず、一度レンタルで見てみるといいかもしれない。
■特典
メイキングは興味深く、ロカルノ国際映画祭で緊張する松本人志は珍しくもあり、
監督の周りが幸せそうで、ファンなら言わずもがな見て損はない。
未公開の業は本編に入っていてもおかしくないものが収録されている。
初回特典の制作会議議事録は200Pと読み応えたっぷり。
プレスシートには監督のインタビューが掲載。