惨劇館 (2) (講談社漫画文庫)
ホラー漫画界の奇才、御茶漬海苔の代名詞ともいえる『惨劇館』の文庫版第2巻です。
第2巻は、悪魔に取り憑かれ、周囲の人たちの首が次々と消えてしまう少女を描いた長編「消える首」(少女が消えた友人の頭を口から吐くシーンは圧巻)に加え、女子生徒の体内に爆弾を埋め弄ぶ教師を描いた「人間爆弾」、殺された母、殺した父のどちらを信じればよいのか分からない娘の葛藤を描いた「メモ」(床下に詰められた蝿の集る死体には愕然)など、短編も充実。
しかし、それらよりも自信を持ってお勧めしたいのは、やはり「ブラインド」と「童鬼」の2つの短編です。
愛情とは、ちょっとしたきっかけでこうも容易に嫉妬や憎しみに変わり、そして殺意に変わってしまうのか。誰しもが持っているであろう心の闇を鋭く抉り取り、ショッキングに描いたこの2つの作品は、分かっていても深く考えることをしなかった何かを、私たちに再び突きつけてくるかのような錯覚を起こさせます。詳しい内容には触れません、この2作品は是非皆さんご自身の目で。
コミックスおよそ2冊分の充実した内容で、読み応えは十分。第2巻は、文句なしに5つ星でしょう。
惨劇館 (1) (講談社漫画文庫)
ホラー漫画界の奇才、御茶漬海苔の代名詞ともいえる『惨劇館』の文庫版第1巻です。
海苔先生は本作品以外にも多くの作品を書き上げていますが、やはりシナリオ、台詞、演出、絵柄、そして怖さといったあらゆる点で、この『惨劇館』が群を抜いているように感じます。
第1巻は、妻と娘に対する父の異常愛をショッキングに描いた「肉玉」(これは相当病んでます)やマンションの管理人に凄まじいインパクトのある「エレベーター」などの傑作短編に加え、『惨劇館』の看板ともいえる長編「ケビンの惨劇」を収録。
しかし、なぜか「ケビンの惨劇」は導入部の「誕生編」のみの収録なので、中途半端というか消化不良感を覚えます。そういった意味で、4つ星評価にしました。
コミックスおよそ2冊分の充実した内容で、読み応えは十分。一切の甘えや妥協のない本物の恐さを、是非みなさんも味わってみてはいかがでしょうか?
惨劇館 夢子 [DVD]
とにかく!映像がポップでスタイリッシュ!!
洗練されたカッティングで魅せる魅せる。
主演の美波は「羊のうた」と同一人物とは思えないほどの演技の出来で、素晴らしい。
タイトルのタイポグラフィもステキ。
惨劇館 ―ブラインド― [DVD]
古潤茶のDVD3枚とも購入しました。
ブラインドは原作を知っていたので、
結末など分かった状態で見ましたが、
原作よりも作中の異様な雰囲気が強調されていて
楽しく見ることができました。
古潤茶の3枚のなかでは一番怖かったかな〜。