シップビルディング
緻密に、やわらかに、しなやかに構築されたサウンドの奥に〈冨田ラボ〉プロジェクトとして、他のプロデュースワークより一段と強いリズムへのこだわりが滲む。取っ掛かりはよいが飽きのこない、何度もリピートして締めつけられたくなる麻薬的なアルバム。
一聴して「おとなのポップス」という言葉が浮かぶが、しかしこの音には、そんな通り一遍の形容を撥ねとばす力がある。メンツは豪華だが、〈豪華なだけでバラバラ〉というありがちなものでは全然ない。一番好きなのはM-11「海を渡る橋」。ここにおける空気――「松本隆の詞」と「冨田恵一の曲」が互いに持ち寄り交わったさきの、しめやかに香り、かつ粒子まで感じられる空気。そして、ヴォーカルはその空気をとりこみ、ふるわせる――がこのアルバムのひとつのかなめだと思う(この二人の組みあわせはもう一曲、M-3「眠りの森」があり、こちらもすばらしい)。ほかのひとの詞もとてもよく、さすが!と心から唸らせる。捨て曲はまったくなし。CDをかけると、曲ごとに違った、しかし不思議と統一された感じの、曲世界をとりまく「空気の匂い」が漂ってくる(*空気空気といっても味気ないという意味ではなく)。いや、ほんとうに。
重みのないポップスがヒットチャートを席巻するなか、ヒットを生みだす側から出た貴重な存在のアルバム(でも、この人がかかわったヒット曲は例外が多い)。
パパッと塾弁 (講談社のお料理BOOK)
子どもが塾に行きだした頃、塾弁の本を探したら「合格するにはこの栄養素!」みたいなのが多くて引いてしまいましたが、この本は本当に子どもを育てている人ならではの体験談ぽく、好感が持てたので購入しました。キャラ弁とかではなく実用的なお弁当がのっています。保温できるお弁当箱の使い道や冷凍しておいて電子レンジで温めるお弁当など、働く母にも役立つアイデアが紹介されています。夏休みに学童クラブに通う子どものお弁当にも家で留守番してる子どもにも役立ちます。ただ、値段が高い気がします。そこが残念☆
太陽の季節
本編は、今でもライブで披露される機会の多い楽曲が詰まった好盤。
リマスターにより音圧が増し、よりダイナミックなサウンドが再現されています。
ボーナストラックとして4曲のライブテイクが収録されていますが、やはり、パワステでの「SARA!」がパフォーマンス的にも、音質的にも最高です。
音質的にパワステよりも、多少、劣るといえ、他の3曲も申し分のない素晴らしいテイクばかりです。
ライブのオープニングの雰囲気が堪能できる#12や、オリジナルよりテンポアップして、より勢いを感じさせてくれる#13、
そして、激熱な#15と、選曲も申し分ありません。ボーナストラックだけのために購入しても後悔はしないと断言できます。
本作のライナーノーツも、製作時の話や、ノンクレジットで参加している根本要氏のエピソードなどが披露されており、読み応えのある内容になっています。