グレイテスト・ジャズ・シリーズ コルトレーンレガシー [DVD]
ジョン・コルトレーンと一緒に演奏したことのあるジミー・コブ、エルビン・ジョーンズ、レジー・ワークマンのインタビューとライブ映像が交互に収録されています。映像はありませんがジョン・コルトレーンの声も一部聞くことができます。40年近く前に亡くなってしまったジョン・コルトレーンの演奏を観られるだけで感激です。
John Coltrane: Solos : Saxophone
コルトレーンのソロを最初は耳でコピーしていたが、めんどくさいのと、譜割の見当がつかないので、専門家が採譜したものに頼ることにした。
ブルートレインとかジャイアントステップスからの曲が多くあり、選曲には満足できた。移調したキーで書いてあり、あまり頭を使わずに演奏できる。
ただ、アドリブの再現なので、ちょっとしたシンコペなどで、譜割が非常に複雑になっている。コルトレーンは、自由自在に吹きまくっているので、記譜に過度にとらわれてしまうと、本来のノリをつかみそこねてしまうかもしれない。
最終的には演奏者の解釈で吹くべきものとは思うが、一からやるのと、ある程度資料があってそれを検証するのとでは効率がぜんぜん違う。
その意味で本書はおすすめである。
自分で吹くと調子っぱずれにしか聴こえないような音、自分でアドリブするときにはまず思いつきもしない音を、コルトレーンは堂々と吹き倒して、違和感がないから不思議である。
曲の奴隷にならずに、高い次元で調和しながら自分の音を主張できる人なのですね。
他の楽器がソロをとっているところは、ブランクになっている。ジャズ系楽譜では、よくある構成だ。リー・モーガンをやりたい人にはちょっと残念ではある。
Giant Steps
コルトレーンが真のコルトレーンとして世に認められることになった、アトランティック第1作目にして金字塔。コードを細分化してウネウネウネウネとソロが切れ目なく続く空前絶後の「シーツ・オヴ・サウンド」はここから始まった!しかも全曲オリジナルで、その大半が現在ではスタンダード化しているのも凄い。
惜しむらくは録音期間が長すぎて、サイドメンが入れ替わり、ほんの少しだが全体の統一感が損なわれている。特にシダー・ウォルトン(p)とレックス・ハンフリーズ(ds)のボーナストラックの8、9、10に。
ですから、本作を出し直すたびになんとなくボーナストラックが入っているようですが、よほどのマニアおよび研究者でもない限り、オリジナルトラックだけで十分だと思います。
バラード
このCD、SHMでした。コルトレーンのソロが、クッキリ抜けて気持ち良い。もともと名録音と言われたアルバムですから、普通のCDでも十分素晴らしいと思います。しかしコルトレーンのテナーが、クッキリ鮮明に響きます。あと、ベースの音が良く聞こえる。柔らかい響きです。ジミーのベースとは思えない、良い響きです!教祖に祭り挙げられた頃のコルトレーンは、嫌いです。でもこのアルバム、コルトレーンの本音が聞こえる様な気がします。間違えなく名盤です