青い月のバラード―獄中結婚から永訣まで (小学館文庫)
元 学生運動の闘士藤本敏夫氏との登紀子さんから見た結婚生活、お互いの気持ちのすれ違い、を徹底的な話し合いで出し合い、お互いに相容れないと別れを決意し、家を出ていく登紀子さん。
感心だなぁ!と、思ったのは徹底的に自分の意見をお互いに出し合い、自分を偽らなかったところ。周りで登紀子さんを支えてくれた人たち、子供さん3人を産んで育てて・・・・。
登紀子さんのお母様、またシャンソン歌手の石井好子さん・フォークソング?の浅川マキさんなど、登紀子さんの人生で大きな支えとなった人たちのこと、ここぞという時に挫けず難問に立ち向かっていく登紀子さんの姿勢、何だか「あなたも挫けずにがんばりましょう!」と、言ってもらっている気がしました。
男の人のこと女である私には本当に理解できないことが多いけれど、登紀子さんもそういう思いを経験していたんだ!と、共感できました。
わたしも、何とか今の夫と協力しながら生きていこう!と、いう思いを強くさせて頂いた作品でした。
加藤登紀子 Best&Best PBB5
「この空を飛べたら」を聴きたくて購入。
他にも好きな曲、知っている曲が多く、この価格のわりに得した気分です。
加藤登紀子さんの歌声は、予想よりもあっさりサッパリしていました。
私は熱唱型の方が好きなのですが、あっさりサッパリな歌声は気楽に聴くことができ、
心が落ち着く感じもします。
登紀子1968を語る (情況新書)
小熊英二著『1968』に思わぬ所から返歌が返ってきた。情況新書の第一巻として発売された加藤登紀子著『登紀子1968を語る』(情況新書)である。オイラの年代にとっては、過剰な思い入れ無しに「お登紀さん」と呼べる人だ。レコード大賞新人賞を「赤い風船」(今でもいい歌だと思う)で受賞して以来、とりわけ注目してという訳ではなかったが、さすが68年の東大卒業式ボイコットのデモに、Gパン姿で参加した週刊誌の写真には、注目させられた。その後も歌や生き方を通し、彼女独自のスタンスで歩き続けていることを、同時代の中で感じていた人である。現在はtwitterでフォローさせてもらってますがね。
さて68年だ。小熊英二は「現代的不幸のはじまりだった」とし、それに対抗する若者の反乱として捉えるのに対し、お登紀さんは「未知なるものへ果敢に飛び込もうとした」「世界中の若者の」「夢あふれた六八年」と表現する。結果から演繹して歴史を解釈する者と、時代に同伴して歴史を見た者の違いなのだ。本書でお登紀さんも触れている、マー ク・カーランスキーの『1968 世界が揺れた年』も、同時代の学生が後年学者となり著したものだから、同時進行した世界の動きを目の前に再現し、時代の雰囲気について、マーサ・アンド・バンデラスのソウル・ナンバー「ダンシング・イン・ザ・ストリート」の沸き上がるような気分と表現している。
小熊氏が学生運動の政治的暴力的エスカレートを、運動自身の責務に帰すような論理で展開しているのに対し、お登紀さんは「世界中の若者たちの」「のびのびとした学生運動」を「国が力の対決にもちこみ、暴力的な弾圧をすることで、学生たちは」「より政治的な反権力へと結びついて」いったと説明している。新左翼諸党派(セクト)の教条主義的運動論が諸悪の根源のように解説する小熊氏に対し、お登紀さんは、ブントの一人一党的いい加減さ自由さを68年的だとし、そのブント的生き方に今のネットワークにつながるものがあるという。
巻末の上野千鶴子との対談で、68年の夢のような部分だけではなく、続く後の困難と頽廃の時代を分けて捉えることが出来ないと主張する上野氏に対し、68年の夢の部分を強調し、生き延びる思想を語るお登紀さんは、まさに慈母観音のごとくである(上野氏からこのマザコン男がと罵倒されそうだが)。念彼観音力、刀尋段段壊、観音様はゲバルトでも強いのだ。
ウォーカーズ 迷子の大人たち [DVD]
お遍路に興味を持って購入しました。
様々な登場人物が悩みや問題を抱えて交流しながら四国を歩き
そして自分と向き合い、自分を見つめ直し、自分に出会います。
物語の設定に多少の稚拙さを否めないものの、最後には清々しい気分にさせてくれます。
お遍路旅のひととなりや、美しい四国の風景も堪能できます。
多忙な日常生活の中では、なかなか自分自身を見つめることは難しいですよね?
いつか、自分もこんな旅をして自分自身をリセットしてみたい気持ちになりました。
木曜組曲 [VHS]
浅丘ルリ子、原田美枝子、鈴木京香、富田靖子、西田尚美に加えて、加藤登紀子という豪華な顔合わせ。小説家である浅丘の死について5人の女が食事しながら話し合う会話劇。回想シーンにしか登場しない浅丘が一番印象深かった。「伊達に長く映画をやってないわよ」との高笑いが聞こえてくるよう。皮肉なことに、浅丘に対抗できていたのは加藤。ラストへの運びがもたもたしていたのが残念。