世界一流の化学者が一般読者を対象にして、本を書くのは非常に難しい。最初の３分の１（幼少期、学生時代、就職）は、中高生には参考になるかもしれないが、一般成人や研究者には、退屈である。５章以後（特に、アメリカ再留学後の体験記は）、これからポスドクをする大学院学生たちに参考になるかと思う。

もっとはっきり言えば、（我々）科学者にはきわめて退屈な本におわってしまっている。受賞発表（１０月）から出版（12月）まで、たった２か月の期間の“やっつけ仕事”という印象を免れない。対象をもっと絞り、一般読者向けと専門家向けの２冊をじっくり時間をかけて執筆してくれたら、ずっとすばらしい作品になったと私は思う。読んであまり得るところがなかったのは極めて残念である。

この本の最大欠点はドラマチックな場面がほとんどないことである。“六千人の命のビザ”を読んだ後に、この本を読んだので、ことさら“アンチクライマックス”におわった！

家人が京大生なので購入しました。
カラー写真が本当に綺麗でたくさんの教授の紹介が読めました。
山中教授はもちろんですがその他の教授陣もご優秀でいろんな活動が紹介されていました。
自分が通っているわけではないので一体どんな環境でどんな勉強をしているのか分からなかったので参考になりました。