ザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD]
1976年初春、或る1冊の書籍が刊行された。
「高橋悠治 音楽のおしえ 」
〜時空の網目をくぐって〜という序章から始まるこの書籍
そこに40年前の、当時20代後半の近藤譲氏
氏の自主制作盤「線の音楽」ALM-1を手がけ世に送り出した
ALMコジマ録音が居る。
時空の網目をくぐって、70年代の前衛、現代性を標榜した音楽は
まさに当時のスティーヴライヒのミニマルミュージックのように
微妙に、だが確実に圧倒的に変わってゆき
ALMコジマ録音の制作姿勢方針も
70年代のALMコジマ録音レコードを知るひとには
今、違和感を覚えるかもしれない。
あれから40年が経った。
「他方で違う音色で演奏すれば違う音楽になると考えてもよい」(「高橋悠治 音楽のおしえ」より)
近藤譲氏の当時のこの言葉は
このザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD]
3. J. S. バッハ:フランス風序曲 ロ短調 BWV 831より I.序曲[渡邊順生(チェンバロ)]
9. ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作 [通崎睦美(木琴)/京都フィルハーモニー室内合奏団]
にあらわれている。
グレングールドの研ぎ澄まされたピアノ演奏が20世紀当時の現代的解釈なら
チェンバロの複合的な残響音からの渡邊順生氏のここでの解釈で
ピアノはバッハの時代には稀少であることゆえに
(オルガン→チェンバロ→ピアノが、時系列で製作誕生の順番になる)
バッハの時代の宮廷室内楽により近づいているといえる。
通崎睦美さん(木琴)のショパン演奏は真逆の照射で
20世紀スティーヴライヒの「木片の音楽」「Music for 18 Musicians 」が
ここでの音楽のおしえになるのかもしれない。
ALMコジマ録音と同じ年にイギリスのヴァージンレコード
(初期のスティーヴライヒやフィリップグラスはここからアルバムを出している)
が創立したことも、歴史の偶然の奇蹟、あやなのかもしれない。
あちらも40周年記念ディスクが発売されている。
「これで今日の演奏会を終了します。どうもありがとうございました。」
初夏の陽射しに映える緑の並木 下校時間
セミの鳴き声 「お暑いですわねえ」と
おかあさんの口ぐせをまねしてはしゃぎながら
歩きながら遅いテンポでクラリネットを反芻練習する
吹奏楽部の中学生生徒さんたちが見える。
ALMコジマ録音の音づくりには通奏低音のように「夏の日々」の面影がある。
創立が、白い夏服の制服に衣替えする初夏の6月だからだろうか。
このザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD] を
もしリアライズ、トリビュートコンサート化できるとすれば
意外なところに可能性があるとおもう。
中学高校で毎年全国的に(特に小島幸雄氏の地元名古屋は全国大会で金賞すら取る)
開催される吹奏楽部アンサンブルコンテストは
大所帯のブラスバンドシンフォニアから
打楽器アンサンブル、木管金管4重奏、弦楽器を加えたユニット演奏を競い合う。
地区選考では12月など2日間延べ16時間に及ぶ。
12月から卒業式手前まで全国的に、12月の地区代表選考コンサートから3月の全国大会コンサートに向かう。
そういう意味でこのアルバムは価格的にも大変廉価であるし
若い世代、若い中学高校音楽の担任顧問の先生にこそ、聴かれ、演奏されてほしい。
最後に
http://rateyourmusic.com/label/alm_records/
http://www.discogs.com/artist/433206-Yukio-Kojima
というページを
検索していただけると
そこから間章 Aquirax Aida
http://www.discogs.com/artist/651713-Aquirax-Aida
を検索していただけると
70年代のALMコジマ録音レコードを伺い知ることができる。
そこのサイトのジャケット画像をクリックしてゆくと
貴重なジャケット、ミュージシャンの名前、当時のライナーノーツも
大きな画像で見ることができる。
佐藤聡明氏とともにトーンフィールドで活動されていた
長与寿恵子さんのアルバム「汎-PAN」では
藤沢(藤澤)守さんといえば通じるかどうか..「久石譲」氏といったほうが通じるか。
演奏に加わっていられたりする。
これらの貴重なレコードの復刻再発も願われるだろう。
また最近、ジャズギター奏者の宮之上貴昭氏のコジマ録音デビュー盤、
佐藤聡明氏のコジマ録音音源「エメラルドタブレット」が電子音楽のシリーズで
再発されたことも朗報といえる。
各々の楽曲、演奏家、時代背景への思いは
また他のレヴュー諸氏に委ね
最大限の賛辞をこの
ザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD]に
贈ります。
「高橋悠治 音楽のおしえ 」
〜時空の網目をくぐって〜という序章から始まるこの書籍
そこに40年前の、当時20代後半の近藤譲氏
氏の自主制作盤「線の音楽」ALM-1を手がけ世に送り出した
ALMコジマ録音が居る。
時空の網目をくぐって、70年代の前衛、現代性を標榜した音楽は
まさに当時のスティーヴライヒのミニマルミュージックのように
微妙に、だが確実に圧倒的に変わってゆき
ALMコジマ録音の制作姿勢方針も
70年代のALMコジマ録音レコードを知るひとには
今、違和感を覚えるかもしれない。
あれから40年が経った。
「他方で違う音色で演奏すれば違う音楽になると考えてもよい」(「高橋悠治 音楽のおしえ」より)
近藤譲氏の当時のこの言葉は
このザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD]
3. J. S. バッハ:フランス風序曲 ロ短調 BWV 831より I.序曲[渡邊順生(チェンバロ)]
9. ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作 [通崎睦美(木琴)/京都フィルハーモニー室内合奏団]
にあらわれている。
グレングールドの研ぎ澄まされたピアノ演奏が20世紀当時の現代的解釈なら
チェンバロの複合的な残響音からの渡邊順生氏のここでの解釈で
ピアノはバッハの時代には稀少であることゆえに
(オルガン→チェンバロ→ピアノが、時系列で製作誕生の順番になる)
バッハの時代の宮廷室内楽により近づいているといえる。
通崎睦美さん(木琴)のショパン演奏は真逆の照射で
20世紀スティーヴライヒの「木片の音楽」「Music for 18 Musicians 」が
ここでの音楽のおしえになるのかもしれない。
ALMコジマ録音と同じ年にイギリスのヴァージンレコード
(初期のスティーヴライヒやフィリップグラスはここからアルバムを出している)
が創立したことも、歴史の偶然の奇蹟、あやなのかもしれない。
あちらも40周年記念ディスクが発売されている。
「これで今日の演奏会を終了します。どうもありがとうございました。」
初夏の陽射しに映える緑の並木 下校時間
セミの鳴き声 「お暑いですわねえ」と
おかあさんの口ぐせをまねしてはしゃぎながら
歩きながら遅いテンポでクラリネットを反芻練習する
吹奏楽部の中学生生徒さんたちが見える。
ALMコジマ録音の音づくりには通奏低音のように「夏の日々」の面影がある。
創立が、白い夏服の制服に衣替えする初夏の6月だからだろうか。
このザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD] を
もしリアライズ、トリビュートコンサート化できるとすれば
意外なところに可能性があるとおもう。
中学高校で毎年全国的に(特に小島幸雄氏の地元名古屋は全国大会で金賞すら取る)
開催される吹奏楽部アンサンブルコンテストは
大所帯のブラスバンドシンフォニアから
打楽器アンサンブル、木管金管4重奏、弦楽器を加えたユニット演奏を競い合う。
地区選考では12月など2日間延べ16時間に及ぶ。
12月から卒業式手前まで全国的に、12月の地区代表選考コンサートから3月の全国大会コンサートに向かう。
そういう意味でこのアルバムは価格的にも大変廉価であるし
若い世代、若い中学高校音楽の担任顧問の先生にこそ、聴かれ、演奏されてほしい。
最後に
http://rateyourmusic.com/label/alm_records/
http://www.discogs.com/artist/433206-Yukio-Kojima
というページを
検索していただけると
そこから間章 Aquirax Aida
http://www.discogs.com/artist/651713-Aquirax-Aida
を検索していただけると
70年代のALMコジマ録音レコードを伺い知ることができる。
そこのサイトのジャケット画像をクリックしてゆくと
貴重なジャケット、ミュージシャンの名前、当時のライナーノーツも
大きな画像で見ることができる。
佐藤聡明氏とともにトーンフィールドで活動されていた
長与寿恵子さんのアルバム「汎-PAN」では
藤沢(藤澤)守さんといえば通じるかどうか..「久石譲」氏といったほうが通じるか。
演奏に加わっていられたりする。
これらの貴重なレコードの復刻再発も願われるだろう。
また最近、ジャズギター奏者の宮之上貴昭氏のコジマ録音デビュー盤、
佐藤聡明氏のコジマ録音音源「エメラルドタブレット」が電子音楽のシリーズで
再発されたことも朗報といえる。
各々の楽曲、演奏家、時代背景への思いは
また他のレヴュー諸氏に委ね
最大限の賛辞をこの
ザ・ベスト・レコーディング 1974-2014[コジマ録音40周年記念CD]に
贈ります。