デッドマン・ウォーキング [DVD]
前途ある若いカップルをレイプの末に殺害し、死刑を宣告された囚人・マシュー。修道女のヘレンは彼に救いを求められ彼と交わる様になる。彼との交流を通じ「死」というものに直面した彼女は、それを正面から受け止めるようになる。
本作は御存知『ショーシャンクの空に』のティム・ロビンスの作品である。前半はややテンポが速い様な気もするが、全編を通じて重層的に描かれた「死」や「死刑」が訴えかけるものは計り知れないほど深い。
本作には何度か子供の写真が登場する。それは、被害者の二人やマシューの子供、またマシュー自身であったりするのだが、それらの写真一枚一枚には各々の人生が交錯している。「命」が負うもの、言い換えれば「生」と「死」を隔てるもの。漠とした概念が本作に引き込まれていく過程でリアルになっていく。
終盤で、息子を失った父親が怒りに満ちながらも犯人の心に歩み寄りかける。「だが、やはり許すことはできない。」という彼にヘレンは言う。「It's work.(努力するのよ。)」日本語にすれば陳腐な言葉ではあるが、その響きは重い。
一見の価値が十分にある作品である。
本作は御存知『ショーシャンクの空に』のティム・ロビンスの作品である。前半はややテンポが速い様な気もするが、全編を通じて重層的に描かれた「死」や「死刑」が訴えかけるものは計り知れないほど深い。
本作には何度か子供の写真が登場する。それは、被害者の二人やマシューの子供、またマシュー自身であったりするのだが、それらの写真一枚一枚には各々の人生が交錯している。「命」が負うもの、言い換えれば「生」と「死」を隔てるもの。漠とした概念が本作に引き込まれていく過程でリアルになっていく。
終盤で、息子を失った父親が怒りに満ちながらも犯人の心に歩み寄りかける。「だが、やはり許すことはできない。」という彼にヘレンは言う。「It's work.(努力するのよ。)」日本語にすれば陳腐な言葉ではあるが、その響きは重い。
一見の価値が十分にある作品である。
デッドマン・ウォーキング(レガシー・エディション)(DVD付)
もともと音楽でテーマをガンガン語るという映画ではなかったので、実際に映画に使われていたのは4曲だけでした。あとは映画のテーマにインスパイアされた曲ということですが、死刑制度についてのテーマでは、他の音楽もガンガン盛り上っているというものではないですよね。淡々としています。
それに、これまた映画未使用のエディ・ヴェダーのボーナストラックが1曲ついたというのもので、サントラとしては中途半端で、収録されているアーティストが気になって購入するというCDだと思います。そしてこっちがメインと言えそうなDead Man Walking ConcertのDVD。アニー・ディフランコ等の他ではなかなか見れないライブがすごく嬉しいんですが、トリだった筈のトム・ウェイツの演奏が未収録というのがまたまた中途半端な感じがして本当に残念です。それに映画では死刑制度の是非については、若干かたよっていたような感じはしても意見の明言は避けてたように思いますが、このライブ収録で死刑制度反対のカラーがはっきりついてしまったような気がします。
それに、これまた映画未使用のエディ・ヴェダーのボーナストラックが1曲ついたというのもので、サントラとしては中途半端で、収録されているアーティストが気になって購入するというCDだと思います。そしてこっちがメインと言えそうなDead Man Walking ConcertのDVD。アニー・ディフランコ等の他ではなかなか見れないライブがすごく嬉しいんですが、トリだった筈のトム・ウェイツの演奏が未収録というのがまたまた中途半端な感じがして本当に残念です。それに映画では死刑制度の是非については、若干かたよっていたような感じはしても意見の明言は避けてたように思いますが、このライブ収録で死刑制度反対のカラーがはっきりついてしまったような気がします。
デッドマン・ウォーキング(字幕 [VHS]
つい先日『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を見て、ラストに心臓をもぎ取られるようなショックと後味の悪さを感じたばっかりのところで、この作品を見た。で、また死刑か。今度は注射によるものだったけれど、注射は傍目には静かで安らかな死を想像するかもしれないけれど、実は本人の体の中では泣き叫びたいほどの苦しみを伴うという。そんな場面を映像化しながら、一刻一刻迫ってくるその時間。死刑を宣告されたものに、もう希望はない。