みず谷なおき氏の漫画に対する総合力を世に提示した作品。・・と言ったら、言い過ぎでしょうか？ でも、それぐらいのインパクトのある作品。最近の少年漫画では観ることないなぁ・・・・ 総合的に見てもとてもいいバランスと言う作品にはなかなかないんですよ・・・実際。 一巻から安定した画力で、描かれています。
キャラクターを魅力的に、テンポを守り、感動して、笑わせてもらえる。 そんな作品です。 ある程度完成されたストーリーが、全３巻で、きっちり納めされています。
ストーリーは、 内気で気弱な主人公（七瀬北斗）は、女嫌いであった。しかし、一人暮らしをしているのは、女ばかりの「南山荘」。
そんな環境の中、慎ましやかに生きている主人公だった。しかし、心は強く男らしい内面を持っている。 この事を知っているのは、幼なじみである守山修一郎と錦瑞穂だけだった。 ある日、知ってしまった谷山舞奈は、突如、北斗に恋をしてしまう。 舞奈は、西湘高校のアイドル本命候補。そんなアイドルに恋されてしまった北斗の運命やいかに・・
そんなこんなでバラ色(?)高校生活のスタートから、物語は始まります。
北斗と舞奈、修一郎と亜津美（舞奈の友人兼保護者(笑)）が繰り広げる、学園ラブコメディー。
主人公＋レギュラーたちは、だんだん考え方や生き方を変え始める。 それは、「高校生」という特殊な時間のせいかもしれない・・・ 恋を悩み、今を悩み、将来を悩む。
北斗は、脳天気＆豪快な舞奈に振り回されながら、自分を見つめられたのかもしれない。 しがらみの中にいたから、自分を見つめられたのかもしれない。
そんな高校生の生き様と成長を見事に描いています。
ストーリーに関しては、序章しか書きません。 後はみなさんの目で確かめて下さい。

私は、人類ネコ科で、みず谷先生が好きになり。雑誌の連載より単行本を書店で見つけては、作者買いをしているファンでした｡そんなある日、この本を(久しぶりに見つけたみず谷先生の単行本)手に取るのですが…背表紙に『伝えたかった云々』と、……　え！　何なの？？　よく見ると、みず谷先生の最後の作品であり｡未完であるが単行本にした追悼作品だとの説明が。迷わず購入して読みました｡　いつもと変わらないみず谷先生の世界、その中にも続きが気になる『バーバリアンズ』と同じ感覚の作品、というか、実際最終回直前にて未完｡あぁ〜(･_･、)　……………　あえて、最後は読者の想像でという事になってしまったのか。　　みず谷先生の作品を読んだ方には是非この作品も読んで欲しいです。最後まで変わらない世界感、ゆる〜い時間のなかでのラブコメ。最終回の展開を皆さんで想像して｡みず谷先生の冥福をお祈りしたいです。　追記、ほかに、単行本になって無い作品『ジェミニストリート』だったかな…　単行本化して欲しいです。