書かれていることは、とにかくおばかな話ばかりである。ダメダメな飲み屋、どうしようもない酔っ払いの愚行、あきれてしまう。どんなおばかな話なのか、紹介したくない。だって、紹介しちゃったら、その分、楽しみが減るでしょ。 でもね、お酒を飲むっていうのは、きれいごとじゃないんだよな。だって、酔っ払っちゃうんだもん。そして、そういうものを受け入れちゃうんだから、しょうがないじゃない。吟醸だの高級ウイスキーだの、縁がない。冷でコップ酒である。だって、お酒を飲むっていうのは、自分の殻をとりあえず脱ぐということ、なんじゃないかなあ。だから、そもそも、たいがいの人間って、おばかなんだけれど、それを隠して生きている、ということだとしたら、お酒はそれをとにかく置き忘れてしまう、ということになる。だから、ほんとうに、なぎらが語る話は、しょうもない内容だし、ぼくはたっぷりと笑わせてもらった。 人は酒とまじわることで醜態をさらしてしまうけれども、でもそれがむしろ生きている自分の本質なのかもしれないし、だからなぎらが語るおばかな話を愛せるのだと思うのだ。 本書にはなぎら自身が撮影した写真も多数収録されている。何がすごいって、カメラは酔っ払うことはないっていうこと。そのギャップがたまらなく、美しい(って言い方、変?)。 ということで、ぼくも正しい酒飲みにならなくてはいけないと思うのであった(お酒、弱いけど)。
東京新聞に連載していた時にも読んでいたのですが、下町の風景がとても懐かしく、とても楽しい作品でした。
この本を読んで、実際に東京へ行っていくつかのお店を訪ねてきました。絶滅食堂と書いてありますが、「すぐになくなっちゃう」というわけではなくて、昔ながらの食堂、お店というのが少なくなってきたんだけど、東京にもこんなお店がまだあるから、ぜひどうぞ。的な感じの本です。
1,575円はちょっと高いかなということで☆4つです。最近の本の価格は若干高いのかな。でもなぎらさんのゆったり感が本から滲み出てます。良い買い物でした。
最高の作品です。 今の世の草食系男子たちはこの歌を聞くべきです。 男はこうあるべき。 いやこうあってほしい。 そう思わせてくれます。
なぎら氏はバライティーなどで活躍して、変なおじさんのイメージが定着しておりますが、やっぱりフォークシンガーです。鼻に掛かった独特の声で下町、人情を見事に歌っております。定番の「永遠の絆」は絶品 よいとまけも美輪さんとは違ってなぎらワールドです。
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