日本および東アジアの社寺における建造物彩色の保存と修復
について最近の実例を基にした書籍です。
文化財保存科学の専門用語が多数出てくるため、多少の基礎知識
が必要です。
しかし、彩色を扱った書籍のためか、全ページカラー写真が掲載
されており、濃い内容のわりには読みやすく構成されています。
内容の前半は、日本における建造物彩色の保存修復の実例です。
後半は、韓国と台湾における建造物彩色の保存修復の現状です。
現在、文化財保存科学について勉強されている方や、興味のある
方にはおすすめできる一冊だと思います。
具体的構成として
・社寺建造物装飾彩色研究の意義
・文化財保存における模写の役割
・御香宮神社本殿の彩色復元について
・社寺建造物装飾彩色の修復ー剥落止め処置についてー
・首里城の建築彩色
・
日光社寺建造物彩色について
・社寺建造物彩色の復原修理ー国宝大徳寺唐門彩色復原についてー
・重要文化財本願寺大師堂の装飾および彩色技法に関する考察
・安東鳳停寺大雄殿の丹青様式
・台南市三級古蹟済宮建築彩色の修復研究
・国立文化資産保存研究中心の発展とこれからの経営
・台湾台南市興済宮・王大宗祠扉絵復原模写について
・台湾寺彩絵の修復ー興済宮を研究対象としてー
その他/コラム