とにかく嬉しい限りです。まさかパゾリーニのDVDが再販されるとは!!!!
大きな鳥と小さな鳥、アポロンの地獄、奇跡の丘、テオレマ、豚小屋、ソドムの市、王女メディア (個人的に好きじゃありませんが)、ここらへんやっぱりパゾリーニを本格的に楽しめる作品ですね。
この作品は、母親に対する愛情、父親に対する憎しみ、パゾリーニ自身と重ねてる部分が結構あると思います。荒々しい原始的な美しさも素晴らしい。パゾリーニみたいな監督は今後もなかなか現れないだろうから、本当にもうちょっと長生きして欲しかったですわ。
華やかな
魔女たちの吹替え版も是非DVD化して欲しい。
タイトル由来の種明かしはしないが、エディプス王の悲劇物語に今更解説がいるとも思えない。
いきなり現代の家族の描写から始まるので、どうなっているんだと思う人もいるだろう。パゾリーニ自身が実の母親とそれに近い関係にあるので、自分をこの悲劇に投影させているのだと思えないこともない。そのような意味からも、パゾリーニにしかなしえなかった映像化ということが出来よう。「奇跡の丘」同様の乾いた
タッチはここでも健在。
余談だが、近頃の配給会社は、横文字をカタカナに置き換えるしか能がないようで、この映画が「エディポ・レ」などという味気ない
タイトルにならなくてよかった、と感じているのは私だけではないと思う。