王道の
バラード。詞も曲も歌唱もいいんだけれど、この曲の盛り上がりを支えているのはベタといえばベタなアレンジにある。特にストリングスとキーボード(ピアノとハモンドかな?)を上手く合わせている。メインのラインはアコースティックギターで作ってそこにエレキが絡んで、裏メロをストリングスが歌うことによって盛り上げている。
本当に不思議に思うのは3人にエゴがない事。リーダーである水野君は、この曲の作詞作曲者であるのに演奏家としてのエゴが無い。どこかのインタビューでも指摘されていたが、彼らはサウンドメイキングに関してまるでエゴがないのだ。あくまで「曲」重視。普通自分の曲なら自分のパートをやたら主張したがるものなのに。その姿勢がいいのか悪いのかはわからないが、少なくともこの曲に関してはプラスに働いているし、いきものがかりの曲が普遍性を有しているのはこういう部分でもあるのだろう。歌詞を聖恵ちゃんが書いていないのも面白い。これもいきものがかりの特徴だ。彼女は唄うことにこだわっているのだ。そして明らかに歌い方が進歩した。声の出方、出し方が良くなった。山下君も水野君と同じにエゴがない。彼の書く歌詞は饒舌なのに。
3人だけのバージョンも聞いてみたい。たぶんそれはそれで味わいのあるいい曲になると思う。なんでこんなに懐かしさを感じるんだろう?不思議なユニットだ。
小説の映画化すると失敗する作品が多いですが、大林宣彦監督のエッセンス”
尾道”を絡ました作品のクオリティーは高いものがあります。情緒豊かな町並みの背景に書かれる人間の成長の物語は、赤川氏が「大切な作品」という本作品の原作者の思いにプラス
アルファを与える優れた映画となっています。かつてNHKハイビジョンとのタイアップ作品だけあって、製作
スタッフもそろい、キャスト、俳優も見所があります。