主人公の美都子さんは美しく凛々しい、出版社に勤めるバリバリのキャリアウーマン。
片やその夫、タモツは優しいけれどとっても頼りない、失業同然の売れないカメラマン。
どうして結婚したんだろうね、この二人、と思わず呟きたくなる逆転夫婦なのだけれど、
実は互いに足りないモノを補い合っているいい夫婦だったりする・・・。
タモツ役の小林宏史氏はあの一世を風靡した寺島まゆみさんの旦那様。
寺島さんも美都子さんの兄嫁として友情出演しています。
そういう裏事情を鑑みながら観ると、とっても味わい深いです。
他におなじみ
大杉漣氏やCM等で活躍中の辻香緒里さんがカップル役で脇を固めています。
個人的には小林氏の柔らかな表情が好きです。
もっとTVや映画に出て欲しいなあ。
孤独で、十分なお金のない台湾からの留学生、小さいおっぱいに悩む、美大に通う女の子、オーディションを繰り返し受けるが芽が出ない女の子、パブで働きながら、小説を書いている女の子、
美容師をめざす女の子。
それぞれに悩みがあり、現実の厳しさがあり、壁があり・・・ でも、ナレーションを入れるわけでもなく、誇張した演技をするわけでもなく、あくまでも自然体で、たらたらと画面は変わっていく。
台湾の子は、美大で裸婦のバイト、おっぱいのサイズに悩む子は、胸にパッドを入れる・・・
自分の殻を破り、ちょっと背伸びした女の子になるまでの姿を、あくまでも自然体に描いた作品。どこか昭和の香りのする映画。。。