原作を知らずにドラマを観たのですが、すっかりファンになり原作を読み始めたクチです。既に大勢の読者を持つシリーズですから「映像化するならこのキャスト!」という思い入れが読者それぞれにあるでしょうが、私はこの
スタッフ・キャスト・脚本でドラマが創られて良かったと思います。放送回数や放送時間の都合で設定や台詞を変えたところはあったでしょうが、それも納得できる範囲でしたし、伏線の張り方も自然で好感を持ちました。我南人を玉置浩二以外の誰が演じられるのか想像できないし、
亀梨和也の青クンも心優しい元不良少年役がぴったり。「てやんでえべらぼうめ!」と啖呵を切ったかと思うと、好きなコト(古書や青クン)になるとウットリするすずみちゃん(
多部未華子)のなんと可愛らしいことか。紺(金子ノブアキ)と亜美(平愛梨)の夫婦は理想だなぁ。あんなお父さんお母さんだったら研人君(君野夢真)は自慢だろうね。すずみにヤキモチを焼く花陽ちゃん(尾澤ルナ)、でもそう簡単に素直になれないのも判る。そんなお年頃の娘を優しく見守るお母さん・藍子(ミムラ)のおっとりした雰囲気も実に合っている。そして大黒柱、勘一「大じいちゃん」(
平泉成)の貫録!ひ孫にかっこいー!なんて言われるじいちゃんが今どれだけいることか。こんな面々が毎回大きな食卓をワイワイ囲んで、醤油とソースを間違えただの早くしないと唐揚げ無くなっちゃうよだのと賑やかに朝昼晩食事する。都会でこんな食卓風景滅多にないだろうな、と羨ましい気持ちになります。
脇役もゲストも丁寧に描かれているのもこのドラマのイイところで、たとえば青とすずみの結婚を反対していた聡子叔母さん(山下容莉枝)が青の案内で東京見物するうちに青の人柄をだんだん認めて行く様子。我南人のスキャンダル記事を取材する木島(堀部圭亮)が東京バンドワゴンの常連客であるIT会社社長:藤島(
井ノ原快彦)に社長ならではのスゴい方法でその企てを断念させられるのだけれど、最後に何で俺が、という顔をしながら家族写真を撮らされるその可笑しさ。未読なのだけれど原作8巻ではこの木島が恩義を感じて堀田家の為に動くという話があるそうで、もし映像化されたら面白そう。根っからの悪人が登場しないのもこのドラマを安心して観られる理由でした。
最終話も終盤、いつもの食卓で研人君が仏壇の方を見やり「あっ大ばあちゃん!」。するとそこに大ばあちゃん・サチ(加賀まりこ)が我南人のお株を奪う「LOVEだねぇ」サインをしてみせる(なんてチャーミング!)。サチさんは既に故人であり、つまり
幽霊なのだけれど、皆「なんだ、ばあちゃん来てるのか」。家族を見守るサチさんの暖かい笑顔はこの物語を愛する視聴者のまなざしでもあるようです。お互いを思いやり、関わり合った人たちを心配し、放っておけずにお節介を焼く。今時珍しいホームドラマ。だからこそ繰り返し観たくなります。
初めてのKAT-TUNの
カウントダウンライブ。わくわくドキドキの一夜でした。その思いでをDVDで再び見られるのは、とても感謝です。
感激の一枚になりそう・・・。