9曲目は、「EVERYBODY LAUGHED BUT YOU」だと思います。そうすれば、アルバム紹介でのレオンの挿入歌が10曲目であることとつじつまが合います。
原作未読者には分かりづらいという批判が随分あるようですが、個人的にはそうでもないと思います。寡聞にして原作の存在さえ知らないまま何気なく観た私は、冒頭の部分はさすがに聞き慣れない固有名詞の乱発に戸惑いましたが、暫くして慣れてくるとストーリー全体の構図が見えてきて、結構楽しめるようになりました。特に難解だとは思わないどころか、奇想天外のストーリーにぐいぐいと引き込まれて、最後までドキドキしながら観ました。CGを全く使わない、大掛かりな手作りの本物のセットには目を見張るものがあり、ある種の大胆不敵さを感じさせて、かなり気に入っています。
人物描写や演技の面では確かに改善する余地が大いにあります。登場人物の一部はなぜ登場させたか分からないほど存在感が希薄で、不快感を与えかねないグロテスクなシーンもあります。
英語の台詞もダサいし、一部不自然だったり説明不足だったりするような展開もあります。少ないながらも意味不明のシーンもあります。でもなぜか魅力を感じさせる不思議な作品です。深刻に考えずに単純に娯楽作品として観れば、一度観ても損はしないと思います。