君の手がささやいている (1) (講談社漫画文庫)
ろうあ者の美栄子と、それを取り巻く人々との日常について書かれた物語。ほのぼのとしたものが多いですが、ろうあ者に対する偏見や気持ちをわかっていない態度などがズバッと描かれている話も結構あり、考えさせられることも多いです。
ろうあ者やその家族の苦労や気持ちも、その視点でよく描かれていると思います。「言葉がなくても心は通じる」とは言っても、やはり健常者が考えるろうあ者の苦労と、ろうあ者自身の苦労は隔たりがあるなと思いました。健常者の代表として夫である博文、父と母と両方の気持ちが分かる娘の千鶴が、その壁や葛藤、それを超える術を示してくれています。
君の手がささやいている 第四章 [DVD]
子供が大きくなり、その子供が「耳の聞こえない母親」を持つが
故に抱える悩みと、それを受け止めていく両親のスタンスが
しっかりと描かれていて、決して原作(漫画)に負けていないドラマ
だと思う。映画館で上演して欲しいぐらいに素晴らしい出来。
一流の女優・男優である菅野美穂さんと武田真治さんの手話にも
感動させられる。泣けるドラマ!
君の手がささやいている 第一章 [DVD]
シリーズ第1作目。内容は、聴覚障害者の問題を取り扱っていますが、“純愛もの”の娯楽作品になっています。物語の展開はベタですが、厭味は全く感じません。1997年の作品です。菅野美穂がまだまだ初々しく可愛らしいです(もちろん演技力は抜群です)。博文(武田真治)が初めて、美栄子(菅野美穂)へ手話で「おはよう。」と挨拶した時の、彼女の驚いた表情そして笑顔。彼が彼女へ手話で「君が好きだ。」と告白した時の、彼女の驚いた表情そして笑顔。最高の場面です。下の方も仰っているように、美栄子の手話に字幕が付かない演出がとてもいいです。観る者は食い入るように観ざるを得ません。
劇中、博文が会社の同僚と飲んでいる席で、騒いでいる同僚に向かって「お前らうるさいよ。もうちょっと静かに生きらんないの?」という言葉が心に響きます。博文と美栄子が、手話で会話する場面でつくづく思ったのは、手話は「自分の心を相手の心へ伝える」ということです(嘘なんてつけませんよね)。簡単に言葉を発せられる私は、日頃実に軽率な言葉を吐いていることを反省させられました。
君の手がささやいている 最終章 [DVD]
家族の絆なんて自然に暮らしていれば出来てくるもんだと思ってた私
違うんですよね〜大切だから努力しなければイケナイのよね
伝える努力、理解する努力
菅野さんも武田さんも確実に成長されて、母親らしさ、父親らしさ、夫婦らしさが滲み出て素晴らしい
作品の中でちゃんと一つの家族が出来上がっています