異域之鬼(1) (KCx ARIA)
由貴さんがとうとう古き日本を舞台に参られました。
大正時代だそうですが、相変わらず血なまぐさく妖艶かつ華やかな雰囲気で、どっぷり漬かって読めそうです。
清ら(きよら:綺麗な名前!)は、前作のセレスタイトにちょっと似てるかと思いきや、天然KYで、ツッコミ常識人のセレスとは全然違って こちらもかわいかったですよ。しかも とんでもない秘密を持ってます。
なんとなく演出が今風で、「次はどうせこうなる」という予想が裏切られ、すごいです。
しかも第1巻なのに、閉めのこの最終回のような盛り上がりはなんだろう。
ただ…最近絵が乱れてるような気がするのは気のせい?人物の顔とか。
名作ゴッドチャイルド、秀逸ルードヴィッヒ革命の頃が一番素敵だった気がします。
妖精標本から ん?と思い始めました。
ですが、星を減らすほどではないので、全体的に満足です。続きが楽しみ〜
少年残像 (白泉社文庫 ゆ 1-15)
「少年残像」を読んだのはコミックスが発売された当初で13年も前です。最近、街中で風船を2つふわふわ持った子どもとすれ違って、突然強烈に思い出しました。(風船はこの作品の大切なモチーフです。そしてひとり泣きそうでした。かなり挙動不審だったと思います)モチーフや画面構成が常に暗示的であり、なおかつ趣味に走った印象を与えないという大変バランスの良い作品だったので、いまさらですが強くプッシュしたい。作品世界へ引き込むようなオノマトペの使い方も意欲的だと思います。きっと由貴香織里さんの脳内ではサントラが完璧に流れていたんじゃないかなと思います。「天使禁猟区」や「伯爵カイン」シリーズと違って短編です。あっさり終わってしまいます。(だから初期作品と同時収録です)短編なら「戒音」も好きですが、この作品のクライマックスシーン見開き2ページはぜひとも読んで、見てほしい綺麗な画です。文庫版だと保存もしやすいし。少なくとも13年後まで記憶に残る、煌めく残像で構成されています。
螺子 (花とゆめCOMICS)
恋人「白雪姫(スノーホワイト)」と共に逃亡中に惨殺されたネジだったが、冷凍冬眠(コールドスリープ)にかけられ、その40年後に政府ESP研究機関「GERA」によって蘇生される。ところが、蘇生人間(リバーサー)はみな超能力を秘めた存在で、組織の暗殺者(アサシン)としての道を強制されることに・・・。
「天使禁猟区」で知られる作者の近未来超衝撃的SFサスペンス!
この作者は絵が個性的なので好き嫌いが分かれると思う。多少、男性誌っぽい絵・・・と言えるかもしれない。作中のActIIからActIIIの間にかなりの月日がたったようで、絵柄が大幅に変わっていることは間違いない。内容はハードなSFで少女マンガにしては個性的。話が良くまとまっているので完成度は高し!!男性も読める内容なので男性はもちろんのこ!と、SFアクションやミステリアスな話の好きな方にはぜひおすすめ!
伯爵カイン 第1巻 (白泉社文庫 ゆ 1-11)
学生の時に集めており
大人になり破棄してしまいましたが、文庫版が出ているということで購入いたしました。
改めて、大人になって読んでも心を打たれます。
忘れられたジュリエットからカフカまでが収録されています。
短く完結する話も多く、どこから読んでも読み切れる話ではありますが
ゴッドチャイルド最終話(伯爵カインシリーズ最終話)をより心打つものとするためにも、1巻から順に読むことがお勧めです。