著者の鳥飼先生は、ずっと司法試験に挑戦し続け、43歳でやっと
弁護士になった方だそうです。そこから、ランキング入りするような一流の
弁護士まで上り詰めたのですから、すごいものです。
そういう苦労をしてこられた人の言葉には、派手さはありませんが、じわじわ効いてくる「滋味」のようなものがありました。
一話完結型の項目がたくさん並んでいる本ですが、私が特に参考になったのは、本や人から「やってみるといい」と勧められたことを継続してできないのは、自分がダメなのではなくて、自分には合わないだけなんだという話。だから、先にできないかもしれないと頭で考えるのではなくて、お試しで次々やってみて、自分に合った成功習慣を見つければいい、という話です。
ほかにも、何かをやるために他の何かを犠牲にする(捨てる)必要はなくて、優先度の高いほうをやって、もう片方は「後にとっておく」という「順番」の発想は、受け入れやすいものでした(具体的には「仕事か家庭か」というような項目に書かれています)。
最近は、「捨てる技術」や、やらないことを決めるのが大事と言われていますが、仕事上ではそういう選択が必要な場面も多々ありますが、自分の人生の中で、捨て去るものを決めるというのには抵抗があります。
「順番」の発想のほうが、結果的に正しい道へ進みやすいんじゃないかと感じました。
このような感じで、苦労の後、一流になってわかったことを、決して上から目線ではなく、先達者として、優しく前向きに導いてくれる本の内容でした。
個人的には、AKB48の曲では今一番好きな曲です。これを聴くと、何と云うか彼女達の明るさから元気をもらうことができます。(単純ですが、歌詞もまた良し。)受験生必聴アイテムかも知れません。