アミエルは、知る人ぞ知る(と私は思う、アミエルが有名でないという意味ではなく)19世紀の哲学者・文学者です。著作は色々あるようですが、有名なのはこの「日記」です。日記文学の傑作と名高い本書は、
ロシアの大文豪・トルストイも絶賛したといいます。岩波さんから出ているものは全4巻です。
細かい字でびっしり綴られているので、読み通すには根性が必要ですが、それでも最後には「読んでよかったな」と思わせる力のある名作です。私は数年前、今から考えればまだまだ読書筋が未発達の時にこの本を読んだのですが、本書の中の「一枚の葉っぱにも物語がある」という一文にショックを受け、「うををー!一流の詩人ちゅう人の眼差しは、たった1枚の葉っぱにさえこんなに注意深く注がれるのか!私が登り始めたこの世界文学という山は何て高いのだろう!!この境地には、まだまだとても適わない!」と、頂上への道のりの遠さを思い知って愕然としたのを鮮明に覚えています。
今、昔よりはこのアミエルの言葉を味わえるようになった(・・はず)の私は、「一枚の葉っぱ」の物語に思いを致すことのできる、詩心のある人間が一人でも増えるなら、世界における生命の価値は確実に高まり、この世界は本当の平和に一歩近づくのだろう、と思っています。
まだまだアミエル先生に学ぶことだらけ。可能な限り読み返し、長く付き合っていきたい一冊です。
オーストラリア出身の、アメリカ人とのハーフで現在24歳らしいです。
大人びた(と言っても実際に大人なんですけど)外見とは裏腹に、
なんだかとってもキュートな歌声。
無理しない発声って感じで、聴いててほっとします。
でも歌詞の内容は…
なかなかすごい、らしいです。
歌詞カードがついてなかった上、
英語のリスニング能力がない私にはあまり内容を理解できていないのですが、
確かにTrack.1のLovesongでは過激なワードが聴こえてきます。
ジャンルは一応ポップスということになっていますが、
カントリー風、ロック色の強い曲などいろいろあって、単純なジャンル分けは難しい。
やわらかな声のまま、ジャンルの境界線をあっちへこっちへ、自由自在。
自分が自分であることを恐れないでいることがカッコイイ、誰にも似ていたくない、
と断言する彼女、今後もオリジナルな存在としての活躍を期待できそうです。
名もなき科学者やパイロットが、原因不明の地球の核停止による
人類滅亡を救うという、地球の内部がテーマのストーリーに惹かれ、
(最近隕石とか宇宙人ばっかりだしなぁ)、
劇場に見に行った映画です。
鑑賞を終えた感想は、人類滅亡を救う話は大好きだけど、
アノ手の映画に共通の「アメリカ万歳」的、偏ったナショナリズムに
辟易していた方には是非お勧めした映画ですね。
科学者たちはそれぞれ黙々と自分にいま出来ること、果たすべきことをやっていくだけ。
観客をいたずらに鼓舞したり、涙を搾り取ろうとする脚色はあまり感じられません。
ほとんど無いといってよいかも。
淡々と物語が展開していくなかで、地球の深海や、マントル内部の神秘性は際立ってくるし、
強力な圧力下で生まれた巨大な晶洞や人の
身長ほどもある水晶などはとても素敵な描写だと思います。
多大な犠牲を払ったミッションが終了しても、万歳の声もなく、国旗は翻らず、自由の女神も出てこない。
でも人類は、地球上の全ての生物、命は助かった。。結構良い映画ですよ。