他のサイトで情報を見ると165分になっていたりします。
パッケージもまあ、購買欲を削がれるほど悪いわけでもなく、そつのない感じなので、そうそう何度もソフト化されないタルコフスキーの映画の今後を支援する意味でも、買ってみようかと。
どうにか『鏡』『ストーカー』あたりまではBlu-rayになって欲しい。
本日届きましたので簡単にご報告。
日本語字幕のみ、音声
ロシア語モノラル、アスペクト比は16:9となってますが映像の表示部分だけで言えばシネマスコープサイズだと思います。上下にマスクがかかります。166分。
ナターリヤ・ボンダルチュクとワジーム・ユーソフのインタビュー映像の特典がついています。
私の再生環境は
HDMIにテレビが対応していないためにコンポジット接続にしており、参考にならないかもしれませんが、画質もいいと思いました。
内容についての意見は省略。
画質:
米Criterion版は、最も状態のよいフィルムをできるだけそのまま生かして、必要以上に
いじることなくBlu-ray化したという印象を受けます。それと比較すると、コンピューター
で大規模なレストアをしたと思われます。これは、冒頭のクレジットを比較する
だけでも明らかで、Criterion版には「揺れ」が残っていますが、このソフトにはありません。
大きな相違点は「バートン報告」の色合いで、このソフトはCriterion版よりもかなり明るい色
になっています。
どちらの画質が良いかと問われると、これは好みの問題としか言いようがありま
せんが、後で発売されたこのソフトの方が、明るく、見やすくなっています。
Criterion版には所々キズやゴミも残っていますが、このソフトでは目立ちません。
ただ、粗探しをするようですが、「Criterion版よりも "明るい" のではなく "薄い"
のではないか。キズやゴミを減らす処理で情報量も減少したのではないか」という
可能性も否定できません。Criterion版にも捨てがたい味があります。
字幕:
私は
ロシア語はまったく分からないのですが、問題が少なくとも2つあります。
バートン報告のシーンで、「11回の飛行を経験した」という台詞がありますが、
VHS版では「11年」となっています。Criterion版の
英語字幕でも「11 years」
とあるので、誤訳(誤記)と断定していいでしょう。常識的に、(宇宙船なら
ともかく)ヘリの飛行が「11回」で経験豊富なパイロットのはずがありません。
ハリーの「毒を飲んで」という台詞がありますが、ハリーは毒を注射しています。
英語字幕では "She poisoned herself" とあるため、この点については
ロシア語の専門家の見解が必要ですが、やはりVHS版の「毒を注射して」
の方が自然に思われます。
このソフトの字幕は、以前発売されたIVCの旧DVDと同じ字幕です。
この映画の日本公開時の字幕を担当されたのは、高名な岡枝慎二氏とのことですが、
何故それを採用(もしくはベースに)しなかったのでしょうか。今回、沼野充義氏が
作品解説を書いたということなので、字幕の問題が修正されると期待していましたが、
残念です。
以上、画質については、VHS→旧DVD→今回のBlu-rayと見てきた当方としては、
40年以上前のソ連映画という悪条件でのBlu-ray化でもここまできれいになった、
と評価したいと思います。旧DVDとは雲泥の差があります。
ただ、「他にも誤訳があるのではないか」という疑念がぬぐえない
(少なくとも旧訳を参考にしてブラッシュアップしたとは思えない)、
問題のある旧DVDの字幕をそのまま使用したIVCに対して★-1にしました。
映画の内容に対して★-1にしたのではありません。
※5/25に大幅に修正。
※5/26追加
上記の2つよりも問題なのは、ギバリャンの「遺書ビデオ」の冒頭の台詞が
「ごきげんよう」となっている点です。これから自殺する人間の台詞とは到底思
えません。それよりも、「翻訳者は日本人か?」という別の疑念が生じます。
VHS版では「よく来た」となっていたと記憶しています。
内容についての意見は省略。
画質:
米Criterion版は、最も状態のよいフィルムをできるだけそのまま生かして、必要以上に
いじることなくBlu-ray化したという印象を受けます。それと比較すると、コンピューター
で大規模なレストアをしたと思われます。これは、冒頭のクレジットを比較する
だけでも明らかで、Criterion版には「揺れ」が残っていますが、このソフトにはありません。
大きな相違点は「バートン報告」の色合いで、このソフトはCriterion版よりもかなり明るい色
になっています。
どちらの画質が良いかと問われると、これは好みの問題としか言いようがありま
せんが、後で発売されたこのソフトの方が、明るく、見やすくなっています。
Criterion版には所々キズやゴミも残っていますが、このソフトでは目立ちません。
ただ、粗探しをするようですが、「Criterion版よりも "明るい" のではなく "薄い"
のではないか。キズやゴミを減らす処理で情報量も減少したのではないか」という
可能性も否定できません。Criterion版にも捨てがたい味があります。
字幕:
私は
ロシア語はまったく分からないのですが、問題が少なくとも2つあります。
バートン報告のシーンで、「11回の飛行を経験した」という台詞がありますが、
VHS版では「11年」となっています。Criterion版の
英語字幕でも「11 years」
とあるので、誤訳(誤記)と断定していいでしょう。常識的に、(宇宙船なら
ともかく)ヘリの飛行が「11回」で経験豊富なパイロットのはずがありません。
ハリーの「毒を飲んで」という台詞がありますが、ハリーは毒を注射しています。
英語字幕では "She poisoned herself" とあるため、この点については
ロシア語の専門家の見解が必要ですが、やはりVHS版の「毒を注射して」
の方が自然に思われます。
このソフトの字幕は、以前発売されたIVCの旧DVDと同じ字幕です。
この映画の日本公開時の字幕を担当されたのは、高名な岡枝慎二氏とのことですが、
何故それを採用(もしくはベースに)しなかったのでしょうか。今回、沼野充義氏が
作品解説を書いたということなので、字幕の問題が修正されると期待していましたが、
残念です。
以上、画質については、VHS→旧DVD→今回のBlu-rayと見てきた当方としては、
40年以上前のソ連映画という悪条件でのBlu-ray化でもここまできれいになった、
と評価したいと思います。旧DVDとは雲泥の差があります。
ただ、「他にも誤訳があるのではないか」という疑念がぬぐえない
(少なくとも旧訳を参考にしてブラッシュアップしたとは思えない)、
問題のある旧DVDの字幕をそのまま使用したIVCに対して★-1にしました。
映画の内容に対して★-1にしたのではありません。
※5/25に大幅に修正。
※5/26追加
上記の2つよりも問題なのは、ギバリャンの「遺書ビデオ」の冒頭の台詞が
「ごきげんよう」となっている点です。これから自殺する人間の台詞とは到底思
えません。それよりも、「翻訳者は日本人か?」という別の疑念が生じます。
VHS版では「よく来た」となっていたと記憶しています。