世界中の映画ファンが夢にまで見た「合作」でした。当時「スターウォーズ」のルーカス監督と「ジョーズ」の
スピルバーグ監督が作った映画というだけで大変な信頼を得ていましたし、CMで流れる映像だけでも凄まじく面白い映画であることが伺えました。無知な小学生の私が「冒険活劇」の面白さを教わった素晴らしい作品です。それまで「連続的な危機一髪シーン」は007シリーズの専売特許的なものだと思っていましたが、同作品はそれを遥かに凌駕したと子どもながら感じました。
ジョンウイリアムス&
ロンドン交響楽団の「レイダース・マーチ」は、聴く者に底知れぬ勇気を湧きあがらせ冒険へと誘うような楽曲でしたから、多感な少年だった私は思わず口ずさみながら裏山を探検した記憶もあります(塊??然、何も起こりませんでしたが)。
22年前の映画ですが、今観ても決して見劣りするとは思えません。1981年夏にアメリカで公開されるやいなや3日間で約21億円の興収を叩き出し、同時期に公開された007ユア・アイズ・オンリー、スー
パーマン2、キャノンボールを完全に抑えてロングランで「興収ベスト1」に輝きつづけたという事実はダテではないでしょう。
トリビアなネタとしては(映画ファンならば誰でも知っている話で恐縮です)、スターウォーズ楽屋オチでしょうか。冒頭のアマゾンでインディーが大空へと脱出する複葉の水上飛行機に「OB-3PO」の文字が書かれているのですが、これはオビ・ワンとC-3POを意識しているとか? それから「魂の井戸」のシーンで壁画にR2-D2とC-3POらしき姿が刻まれていたり(アークに被さっている祭壇の柱にも注目)します。「帝国の逆襲」のダゴバ星シーンで使用したツタやシダ類をそのまま使用している場面もあるそうなので、今一度観直してみるのも楽しいかもしれません。
19年ぶりの最新作、“クリスタル・スカルの王国”(残念ながらあまり出来は良くないと思いました)を見た後、どうしても見直したくなって購入しました。 アクションに継ぐアクションで息つく暇もない2時間です。 特に伝説的なオープニング12分はいつ観てもワクワクします。 よく見てみると、最新の
ハリウッド超大作にくらべてかなり安い予算で作られていることが明瞭です。 “クリスタル・スカルの王国”で初めてインディ・ジョーンズに出会った若い観客にも是非観てもらいたいものです。 昔はCGじゃなくて体を使ったこんなアクションものが作られていたのだということを知って欲しいです。
この作品、日本ではいささか不幸な経緯を経た映画でした。 今では“インディ・ジョーンズ”が
タイトルの頭についていますが、公開当時は“レイダース・失われたアーク”で、どうも日本人には意味不明な
タイトルだったせいか、興収は15億程度で、“スター・ウォーズ”や“ジョーズ”の三分の一以下。 さらに日本で映画のビデオ・ソフトが販売されるようになった最初期の頃の1984年、10500円という格安の値段で(当時はビデオ・ソフトは国産なら1万5千円、輸入品なら2万円以上したものです)売り出されたのですが、これは恐ろしく画質の悪いソフトでした。 色が全体的に灰色がかっていて汚く、不自然に明るかったために洞窟のシーンなどは、セットがハリボテに見えてしようがありませんでした。 この状態は10年後にアメリカで買ったソフトでも改善されていませんでした。 DVDの時代になってようやくリマスターされ、劇場で観られた色彩、音質を家庭で楽しめるようになりました。 私も三度目の購入だけに感無量です。 特典も盛りだくさんですが、中でも最新作の撮影中に行われた俳優たちへのインタビューが入っていてお得です。
インディ最新作「クリスタル・スカルの王国」公開に合わせてこのレイダースも単品発売されました。
特典映像が新しくなっています。
クリスタル・スカルの王国出演者や
スタッフの本シリーズインタビューがおもしろかったです。
また、ボクの思い違いかも知れませんが、最初のインディボックスDVDの画質が妙に暗い印象でしたが、
今回はより明るくなったように感じたのですが…。
もちろん、再生機器は全て同じ物で、画質調整などもしていません。
いずれにせよ、この単品はコレクションに加えることにしました。
さて作品内容は、多くの方のレビューのとおり、
言わずと知れた
スピルバーグ&ルーカスの冒険活劇大傑作です。
いつ観ても満足度100%のおもしろさ。楽しいです。
転がる石から逃げる、冒頭のショートストーリー大興奮は超有名ですが、
ボクの好きなシーンは、マリオンの酒場での銃撃シーンですね。
特に酒場の壁に映る影の演出は見事だと思います。
ご存じと思いますが、この作品DVD化に際して、当初のアラをデジタル修復しています。
例を挙げると、
・転がる石の軸棒を消している。
・魂の井戸でコブラと向き合うインディとコブラの間の透明ガラスを消している。
などなど。
残念ながら、ベロックの口にとまるひつこいハエはそのままです。
今まで、トップシークレットでアークをしまった倉庫が何処なのか謎でしたが、
クリスタル・スカルの王国の冒頭で解明されました。
クリスタル・スカルの王国を観る前に、レイダースを復習しておくことをおすすめします。
若きマリオンもヒロインとして出ていますからね。