この本を読み進めるに当たり、心に刺さるのが「松尾知枝さんは、本当に男の事を良く理解しているな」って思います。女性の書く色々な恋愛本はありますが、この本はつくづく「分かってるなぁ〜。なんで俺のいいたい事知ってるの?」っと実感してしまう程。でもそれはそのはずです。自論を述べているのではないからなのです。今までに3,000人以上の男性と合コンを重ねてリサーチしてきた、リアルなマーケティングリサーチからなので、的を得ています。これは小手先テクニックの本ではなく、本質を述べた内容になっています。本質に気づいた著者だからこそ、素敵な旦那を見付け、幸せな結婚を手に入れているのです。婚活女性には、男を攻略する為のキーが隠されている必見の一冊となりえます。読んでみる事をお薦め致します!
さて、読後の第一印象は、「まじめな物語だなあ」です。
まず、主人公が歴史の先生で南北戦争が大好き!なので、随所にアメリカの文化的背景がお勉強できます。
加えて、主人公は典型的なホワイト・カラーのお家柄。
親も姉妹も旧婚約者も全員が完璧なエリートといったその中で、いつも何かしらの劣等感を抱いて日常を送っています。
「欧米人」にこれほど共感を持てたのは初めて。
対するお相手キャラハンはブルーカラーの肉体派なのです。
「君は家族に献身的すぎる。では家族は君に何をしてくれたの?」と問うキャラハン。
家族の呪縛(さほど深いものでなくとも)から逃れようともがくのは世界共通なのですね。
そこから救い出すキャラハンは、肉食系王子様といったことろでしょうか…
サガンのマイナーな小説でこういう階層の違いを扱った作品があったような。
わたし的には、夢の
プリンセスを具現化した妹のナタリーが好きだなあ。
案外とこういうタイプっている!いじわるな気持ちなんか微塵もないけど、どこかこう、心のひだが単調っていうのか…
そんなナタリーの成長をも予感させる、ハッピーエンド?で物語は幕を閉じます。
ロマンス小説ながら、後をひく味わいのある作品だと思います。
さすがリタ賞!
ただ、前半長いね!