ライヴ・イン・ハトヤ |
ちょっと期待しすぎで聴いたので、一回目は「なぁ〜んだ、ソレ程でもないや」という感じでした。
しかし繰り返し聴くと、何とも言えず可笑しくて、昔の深夜ラジオの持つ「音で想像させてくれる楽しさ」 みたいな魅力を味わえます。 もともとタモリさんの芸風が好きなんですが、赤塚さんの可愛らしいキャラクターも見逃せません。 今風の笑いとは違い、大爆笑を期待するとかなり肩すかしをくらいますが、 ドサッとしながらインテリジェンスが漂う、「おやじギャグ」とは一線を画す笑いが味わえます。 「声」の持つ魅力も感じました。 |
千利休―無言の前衛 (岩波新書) |
千利休を描きながら、本書は赤瀬川流芸術論の域に達している名著である。芸術と前衛芸術との位置、路上観察と茶の世界、茶道と侘び寂びを論じながら、日本と世界の対比をしつつ、そこから日本文化を論じている。ここまで解り易い日本文化論を読んだことはない。また、自分の活動から見えてくる日本文化という切り口も読んでいて知的好奇心をたいそう擽られた。平易な文章なので誰にでもわかりやすく、著者の考えをすんなり理解することが出来る。読んで良かったと思わせる書である。 |
新解さんの謎 (文春文庫) |
ここまで笑える本とは知らず、久しぶりに上京する電車の中で読んでしまったんです、私。新解さんの用例がおかしくておかしくて、込みあげてくる笑いをすべて喉の奥へ奥へとおし戻しながら読んでいたら、突然肩が激しく上下し出して涙がポロポロこぼれてきたのです。まずい、ヘンな人になっている!慌てて本を閉じ、寝たふりをしたのですが、当然のことながら頭の中は新解さんだらけ、結局東京に着くまで、寝ながら思い出し笑いに耽る物凄く気持ち悪い人になってしまったのです!感情というものは出口を塞ぐと、別の出口から噴出するものなのだと身をもって知りました。しかし、新解さんは謎だ!早くツッコメヨ〜!と言わんばかりの用例の数々!赤瀬川さんには、路上観察以来の共鳴共振反応です! |
超芸術トマソン (ちくま文庫) |
アークヒルズの建設用地買収時期の話や、そのころの写真も掲載され
東京都心在住の人は必読です。トマソン探しだけでなく、様々なエピソードから 住宅や地域は金銭的な価値ではかられるだけでなく、「人が存在する所」だという 当たり前のことを再認識せてくれました。読んでよかったです。 人の生きるところにトマソンあり、でしょうか。 面白さでも読む価値あります。 |