このアルバムはとにかくメンツに尽きる。中心メンバーは、スティーブ・ヴァイ(ギター)、ビリー・シーン(ベース)、グレッグ・ビソネット(ドラム)だ。
特に師匠フランク・ザッパ以上に悪ノリ気味にハイスピード、ハイテクニカルに駆け巡るヴァイのギターがとにかく凄い。
この作品に関しては、「元ヴァン・ヘイレンのヴォーカル」という肩書きは不要である。プレイしているのは、かつてのヴァン・ヘイレンとはほとんど関係ない、ハチャメチャなエンターテイメント音楽である。ある意味非常にバブリーでゴージャスなロックのてんこ盛りなのだ。
ハイテクニックを駆使したサウンドだけでなく、ギラギラしたヴィジュアル面でもこれほど面白いHR/HMバンドを私は知らない。
私が最初にデヴィットの声に触れたのはVan Halenの「暗黒の掟」からでした。最初聴いたときはあまり歌うまくないじゃんと思っていたけれどこのアルバムを聴いてからVan halenの曲聴いたらデイヴがいかにセクシーでハスキーな声を持っているかがわかりました。ビリーとスティーヴの入っていた時代の曲もすごいけれど、彼らが抜きのときの曲もいいです。特に未発表曲の「Don't Piss Me off」なんかは派手じゃないけどその分彼の歌声の魅力を感じ取ることが出来るはずです。わたくしは感じ取りました。 ただ、ひとつ難を言わせて貰えば最後の曲はないほうがいいと思いました。彼のやる気のなさが前面に出たまま終ってしまうので。でも全体的に派手な曲ばっかりなんで、これでもいいかな?そんな感じです。二十曲も入ってて彼のヒストリーを存分に感じ取ることが出来ると思います。彼の歌が下手だと思っている人にこそ聞いて欲しいです。
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