AKB48の握手会は、大きく「個別握手会」と「全国握手会」に区分される。
「個別握手会」は約半年前に、キャラアニという企業からネット経由で「劇場盤」を購入することで参加できる。会場も幕張メッセと東京ビックサイトに限られる。時間帯も握手相手も決まっている。つまり参加するのは、比較的コアなファンである。
一方、「全国握手会」は全国数か所で開催され、一般の流通ルートに乗る限定盤に同封されている握手券で参加できる。つまり全国の多くのライトファンにとっての握手会とは「全国握手会」になる。
本書でレポートされている個別握手会では7秒間ほどアイドルと握手でき、その間会話もできる。しかし、全国握手会では1秒間程度(幼児・子供の場合、2〜3秒間程度)の握手である。
このように時間的にも両者はまったく異なっている。本書は、あくまでも個別握手会のレポート本である旨、十分に理解したうえで購入してもらいたい。
しかし、全国握手会がつまらないものでは決してない。むしろ大いに楽しめるイベントである。全国握手会の最初にはミ
ニコンサートが実施される。今どき1,600円でこれだけ楽しめるレジャーはお徳である。なによりも、個別握手会では有り得ない、未知との遭遇が発生することも(稀に)ある。
ある全国握手会で、強い推しメンもいない評者は、その場の気まぐれで渡辺麻友のレーンに並んだ。握手したとき、彼女は私を見つめてくれた。その瞳が今でも脳裏に焼き付いている。今まで見たことのない美しい眼差しだった。トップアイドルの影響力をそのとき思い知ったのである。
このような一瞬の出来事が、平凡な日常を、いささかでも活力のあるものにしてくれる。ありがたいことである。
喜ばしい経験は、やはりディスプレイを眺めているばかりではなく、外に出て(会場に行って)、アイドルと接する(握手する)ことから始まるように思う。本書はそうした好奇心を奮い立たせる契機になる。
山下&向井組は、2011年もやってくれました。
『どんてん生活』『リ
アリズムの宿』のあの暗い映像。
『くりいむレモン』『リン
ダリン
ダリンダ』のあの奇妙で
リアルな間(ま)。
あのクセになる山下監督の世界に、
妻夫木聡が仲間入り。
これが不思議な化学反応を起こしたか、大ストライク!
今まで見たことのない妻夫木がみられます。
過去の山下組の俳優たちも小さな役で登場。これも楽しい。
『どんてん生活』から何も変わっていないし、変わる必要も
ない。なのに、どの映画も単なるワンパターンではなく、
もっともっと観たくなる。日本のジム・ジャームッシュ映画。
当時の学生運動を知っていれば、より楽しめる部分ももちろん
あるでしょうが、基本的にはどの時代にもあてはまる「男の心理」。
女性はいつだってディーバのように冷静で、男はいつも愛すべきバカなのです。