アルド・チッコリーニの特番がラジオで20世紀の名演奏家として放送されていました。交響曲が好きなので、ただBGMの様に聞き流していました。耳障りじゃなかった。むしろ風の様に聞こえているのか、スーッという感じでその時はすぎた。もちろんエアーチェックもしなかった。だからアマゾンで彼のことを調べてみた。過去の人じゃなく、今もって生存中の人、それがCDを探す決め手になった。また先のレビュアーの評価も良かった。アマゾンのBOXでは紹介されない埋もれた人。彼の演奏は、弾むとかいう印象ですが、自分には、音楽的で、自然な
タッチで、同時に買ったもう一つのBOXより、好んで1枚ずつ聞いている。1950年代から1960年代の録音が多い。
ショパンばかりが今年はイヤー年ゆえ取り上げられるが、演奏家のアルバムであれば普段買わない珍しいものも入っていて、新鮮味が随分とある。サティだけでも半値ぐらいで売っていることを思うとお買い得だし、サティはしっとりとすごく気に入っている。
同じ曲の収録が多い。でもね、私の職場は医療現場 癒しの音楽として 新生児室で流れていました。ということは胎教にいいってことです。私もこの56枚のCDをBGMとして聞いています。本当にこのBOXはいいのです。最後まで聞いた初めてのボックスです。職場で癒されますよ。みなさん 是非購入して聞いてください。
「20世紀の大ピアニストたち」シリーズ第4回に登場するのは、1970年に46才で急死した、鬼才とも呼ばれるサンソン・フランソワです。私もピアノをたしなみますが、中学2年でベートーヴェンの3大ピアノソナタの廉価版をたまたま購入したのがサンソン・フランソワとの出会いでした。それ以降、
ショパン、ドビュッシー、ラベルの演奏は基本的にサンソン・フランソワのLP・CDを基本に購入するようになりました。ホロヴィッツのピアノの弦が切れるかのような演奏も良し、アルゲリッチの素晴らしく早いテンポと比類ないテクニックも良いのですが、コルトーに続く
フランスの古きよき時代の最後を飾るのは、サンソン・フランソワをおいては他にありません。近年の正確なピアノテクニックを競う演奏ではなく、即興的な
ショパンのテンポルバート、聴く者を唖然とさせるエチュード、もう何も言葉のでないポロネーズ、自由闊達な
ショパンに対して、何故か非常にまじめに模範的な演奏を残しているドビュッシーとラヴェル、20世紀が生んだ4番目ではなく1番目の
ショパン演奏家だと私は思います。この雑誌が絶版になる前に、注文されることをお勧めします。フランソワの残した貴重な言葉も載せられています。サンソン・フランソワという演奏家の人間像に迫る特集です。