歴史には発掘、再発見しなければならないものもありますけれども、すでに持っている歴史もたくさんあって、ビリケンは後者、既得の基本財産です。
そして、ビリケンは「
大阪のことならなんでも知ってるで。」
自分の住んでいるところに居る人間を片っぱしから助けます。
佛教やキリスト教などと同様に舶来です。
「TOYOTA」、それは日本人が誇りを持って口にすることが出来る言葉である。「超優良企業」「最強の経営」「THE TOYOTA WAY」など、様々な賛辞の言葉が当てはまるTOYOTAであるが、この本では現代人が知らないTOYOTAを教えてくれる。それは著者自身が、発明王・豊田佐吉の甥で豊田家の一員として、TOYOTAが成立する以前の豊田佐吉と豊田自動織機についてからはじまり、戦前の自動車産業の苦労や創業者・豊田喜一郎の仕事ぶりとその死を経て、クラウンや
カローラの開発、そして現在の心境へと時間の変遷と供に平易に語られているからである。また現在トヨティズムとして知られる、JIT(Just In Time)方式の誕生の人間的な側面(喜一郎の言葉:「間に合えばいい。余分に作るな。」)は彼でなければ書けなかったであろう。
尚、著者は創業者をたてて謙虚に書いているが、著者自身も現TOYOTAには不可欠の存在であったことを前提として読んでいただきたいと思う。
よりによって何でまた本作がいまだに未DVD??? ビデオ捨てずにおいてよかったわ、
本作は、オープニング・クレジットで
通天閣てっぺん、それもアンテナの保守台上にビリケン役の杉本哲太が仁王立ちする姿の
空撮映像にまず圧倒されます、
いったいこれはどんな映画なんだ!?と、
もっともスペクタクルは冒頭だけ、あとは日本全国の良い子達が期待するとおりのコッテコッテの関西喜劇、
それでも全編映画ならではの興奮が連続する傑作です、
ただし喜劇は喜劇でも間のとり方が阪本順治らしいずれたテンポで繰り返される面白さ。
大阪出身の阪本監督の
大阪ラヴというよりも新世界愛が満ち溢れた映画、
笑えるんだがそこはかとなく哀しい、
まるでおっちゃんのような小学生から山口智子演じる学童保育の先生まで
通天閣の社長からひと稼ぎたくらむ悪漢までみんながみんな、なにか哀しい、
関東に住むものの勝手な印象だが南海線から
通天閣が見えた時のあの何ともいえない雰囲気そのままの映画、
1シーンだけ登場する原田芳雄演じる酔っ払い親父の可笑しみと哀愁は生涯最高の名演だと思う。
関西の人たちが見た時に一部の俳優の関西弁に違和感を持つ可能性はあり。
ここでも阪本監督は女優を上手に撮っている、薄化粧のきれいな山口智子が見られます、
数少ない山口智子主演映画としてもとにかくディスク発売を期待します。
物語はおよそこんな感じ、
通天閣の周囲に広がる新世界と呼ばれる
大阪市の一部になぜかオリンピック誘致計画がスタート、
大プロジェクトと大金に目がくらみそうになる商店街のみんな、
その時、なぜか封印されていたビリケンさんが復活し、新世界周辺の人たちの小さな願いを実現し
通天閣は大繁盛、
ところが働きすぎたビリケンさんは神様なのに疲労こんばいし今度は失敗続きで信用失墜、
街角で行き倒れそうになったビリケンさんは学童保育のがき達と山口智子演じる月乃先生に助けられ無事復活、
じつはビリケンさんは月乃先生に片思い、
いよいよ物語はいちおう怒涛のクライマックスに突入!
オリンピックは本当に開催されるのか? ビリケンさんの恋の行方は? そして新世界の人たちの未来は?
最後の最後に本作が阪神大震災復興祈念映画であったことがわかる物語。